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バーコードの一種、CODE93とは? 概要・用途・特徴を解説

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CODE93は、高密度なバーコードの一種で、物流や製造業を中心に幅広く活用されています。 CODE39の拡張版として開発され、より多くのデータをコンパクトに表現できる点が特徴です。 本記事では、CODE93の概要、特徴、用途、規格、CODE39との違い、メリットなどを詳しく解説し、バーコードの作成・読み取り方法についても紹介します。 CODE93を理解し、業務に活かしたい方はぜひ参考にしてください。

CODE93とは?

CODE93は、1982年にインターメック社(Intermec)によって開発されたバーコード規格の一つです。CODE39の拡張版として設計されており、より高密度でエラー検出機能が強化された仕様になっています。これにより、バーコードのサイズを小さくしつつ、より多くのデータを格納できるようになっています。

CODE93の例

CODE93の特徴

CODE93の主な特徴は以下の通りです。

  • 高密度なデータ格納:CODE39と比べてバーのパターンが効率的に配置されており、同じスペースにより多くの情報を格納できます。小さなラベルやスペースが限られた場所にも適用可能です。
  • チェックデジットの追加:データの正確性を向上させるために、2つのチェックデジット(Modulo 47)が自動的に追加されます。
  • 拡張文字セット対応:CODE39では表現できなかった特殊文字や記号も、エンコード可能です。

CODE93の主な用途

CODE93は、カナダ郵便公社が配送情報をエンコードするために使用していることが知られています。

CODE93の名前の由来

一つの文字を表すのに9モジュール使用し、その中には3本のバーが配置されることに由来しています。

CODE93の桁数

CODE93の桁数には特に制限がなく、用途に応じて任意の長さでエンコードが可能です。ただし、バーコードのサイズとスキャナーの性能によって、実用的な桁数は異なります。

CODE93のメリットは?

CODE93には、以下のようなメリットがあります。

  1. データ密度が高い:CODE39よりも小さなスペースで多くのデータを表現可能。
  2. チェックデジットによるエラー検出:二つのチェックデジットで誤読を防ぎ、正確なデータ転送を保証。
  3. 特殊文字のエンコードが可能:拡張版ではASCIIのフルセットをエンコードできるため、汎用性が高い。
  4. 小型ラベルにも対応:狭いスペースに印刷しやすく、製品や部品の管理に適している。

CODE93とCODE39との違いについて

CODE93はCODE39の改良版として開発されました。以下のような点で違いがあります。

項目
CODE93
CODE39
データ密度
高い
低い
チェックディジット
2桁(必須)
なし(オプション)
文字セット
ASCII全体(拡張可能)
限定的な文字セット
バーコードの長さ
短くできる
長くなりがち
用途
物流、製造、航空、軍事
物流、製造
CODE93とCODE39の比較

CODE93の構成

CODE93は、以下の要素で構成されます。

  1. スタートパターン:バーコードの開始を示す。
  2. データ部分:エンコードされた文字列。
  3. チェックデジット:エラー検出のための2桁。(計算はモジュラス47)
  4. ストップパターン:バーコードの終了を示す。

CODE93で使用できる文字

CODE93では、以下の文字を使用できます。

  • 英数字(A〜Z、0〜9)
  • 特殊記号(-、.、$、/、+、%)
  • 拡張モードによりASCII全体をサポート

CODE93のチェックデジットについて

CODE93のチェックデジットはバーコードスキャナーの誤読を防ぐために計算する末尾2桁の数字です。

以下の計算方法により算出することができます。

  1. スタート・ストップコード、チェックデジットを除いた値を、それぞれに対応する数値に変換します。(下表参照)
  2. データの末尾の桁からウエイトを1、2、3、、、20と順番にかけます。ウエイトが20を越えるときは、再び1、2、3とかけていきます
  3. 2で計算した値の総和を計算します
  4. 3の総和を47で割った余りが一つめのチェックデジットに対応する数値です
  5. 次に4のチェックデジットを含めてデータの末尾の桁からウエイトを1、2、3、、、20と順番にかけます
  6. 5の総和を47で割った余りが二つめのチェックデジットに対応する数値です

例: 「1,2,3」のチェックデジットを計算します。

→「3×1 + 2×2 + 1×3」→ 総和「10」を47で割る→余りは10

「1,2,3,10」

→「10×1 + 3×2 + 2×3 + 1×4」→総和「26」を47で割る→余りは26

「1,2,3,10,26」に対応するキャラクタ→「1,2,3,A,Q」

数値
キャラクタ
0
0
1
1
2
2
3
3
4
4
5
5
6
6
7
7
8
8
9
9
10
A
11
B
12
C
13
D
14
E
15
F
16
G
17
H
18
I
19
J
20
K
21
L
22
M
23
N
24
O
25
P
26
Q
27
R
28
S
29
T
30
U
31
V
32
W
33
X
34
Y
35
Z
36
-
37
.
38
(スペース)
39
$
40
/
41
#ERROR!
42
%
43
($)
44
(%)
45
(/)
46
(+)

CODE93バーコードシンボルを作成する方法

CODE93バーコードを作成するには無料・登録不要で使用することができるオンラインツールのQR TOOLがおすすめです。

以下の手順で利用することができます。

  1. CODE93作成ページへアクセス
  2. フォーマットを「CODE93」「CODE93拡張」から選択
  3. バーコード化したい情報を入力(キーボードもしくはCSV・Excelから)
  4. 一括ダウンロードから画像をダウンロード
CODE93作成ページ

CODE93を読み取る方法

QR TOOLではバーコードを含む画像を選択するか、端末のカメラをスキャナー代わりにしてCODE93を読み取ることができます。

  1. QR TOOLのバーコード読み取りページへアクセス
  2. 端末のカメラを起動するか、保存してある画像を指定
  3. 自動でバーコードの解析が行われます

以上の手順で簡単にCODE93のシンボルを読み取ることができます。

CODE93読み取りページ

まとめ: バーコードの一種CODE93とは

CODE93は、CODE39の改良版として開発された高密度バーコードで、物流や製造業などの多くの分野で活用されています。

エラー検出機能が強化され、特殊文字のエンコードも可能なため、より信頼性の高いデータ管理が実現できます。

小型のラベルにも対応し、プログラムによる生成・読み取りも容易であるため、業務の効率化に貢献するバーコード規格の一つです。

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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。

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