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QRコードをPDFに貼り付ける方法|印刷で失敗しない解像度・サイズも解説

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「チラシやポスターの入稿データ(PDF)に、Webサイトへ誘導するQRコードを入れたい」 「PDF形式の履歴書に、ポートフォリオサイトのQRコードを載せたい」 「Wordで作成した案内状をPDFで送る前に、QRコードを貼り付けたい」 このように、ご自身で作成した書類にQRコードを配置し、PDFとして書き出したい場面は多くあります。しかし、その過程で、 「貼り付けたQRコードの画像が、PDFにしたらぼやけてしまった…」 「印刷したら、スマホで全然読み取れない…」 といった失敗が起こりやすいのも事実です。 この記事では、QRコードをPDF書類に正しく貼り付け、印刷しても確実にスキャンできるようにするための具体的な手順と、絶対に守るべき3つのルールを、初心者の方にも分かりやすく解説します。 ※この記事は、QRコードの画像をPDF書類に『貼り付けたい』方向けです。スキャンすると『PDFファイルが開く』QRコードの作り方を知りたい方は、別の記事をご覧ください。

重要!PDFに貼り付けるQRコード画像の準備

>> PDFファイル自体をQRコードに変換する方法はこちら

>> PDFに含まれるQRコードを読み取る方法

まず、WordやIllustratorで作業を始める前に、貼り付けに使う「QRコードの画像」を適切に準備することが、失敗を防ぐための最も重要なステップです。

ポイント1:高解像度の画像形式を選ぶ

QRコードを作成ツールでダウンロードする際、画像の「形式」を選べます。用途に応じて最適な形式を選びましょう。

  • Web表示・メール添付が目的の場合 → 「PNG」形式 画面上で見るだけなら、背景が透明で扱いやすいPNG形式で、少し大きめ(例:500x500ピクセル程度)にダウンロードすれば十分です。
  • 印刷が目的の場合 → 「SVG」または「EPS」形式(推奨) チラシや名刺など、プロの印刷会社に入稿するデータに貼り付ける場合は、SVG形式またはEPS形式(ベクター形式)を強く推奨します。これらの形式は、どれだけ拡大・縮小しても画質が一切劣化しないため、最もシャープで確実に読み取れるQRコードを印刷できます。 もしSVGやEPSが使えない場合は、できるだけ解像度の高い(300dpi以上)PNG画像を使用してください。

ポイント2:別途QRコードを作成しておく

貼り付けるためのQRコード画像(WebサイトやSNSにつながるもの)は、事前に作成しておく必要があります。

弊社の「QR TOOL」などの作成ツールを使えば、PNG形式はもちろん、印刷に適したSVG形式のQRコードも無料で簡単に作成できます。

>> 無料で高機能な「QR TOOL」はこちら

WordやIllustratorにQRコードを貼り付ける手順

準備したQRコード画像を、実際に書類へ挿入します。

WordやPowerPointの場合

  1. 書類を開き、上部メニューの「挿入」タブをクリックします。
  2. 「画像」→「このデバイス…」を選択し、先ほどダウンロードしたQRコードの画像ファイルを選びます。
  3. 挿入されたQRコードの四隅をドラッグして、適切なサイズと位置に調整します。
Wordで画像を挿入
WordでQRコードを挿入したスクリーンショット

Adobe IllustratorやInDesignの場合

  1. 書類を開き、上部メニューの「ファイル」から「配置…」を選択します。
  2. QRコードの画像ファイル(SVG, EPS, PNGなど)を選んで配置します。
  3. 必要に応じてサイズと位置を調整します。

印刷で失敗しない!QRコード配置の3つの鉄則

ここが最も重要なポイントです。PDF化・印刷で失敗しないために、以下の3つのルールを必ず守ってください。

鉄則1:十分な「サイズ」を確保する

QRコードは、小さすぎるとスマートフォンのカメラがピントを合わせられず、読み取ることができません。 デザイン上の見た目も大切ですが、印刷物の場合、実際に紙に印刷されたときのサイズが最低でも「1.5cm × 1.5cm」以上、安全を考えるなら「2cm × 2cm」以上になるように配置してください。

>> QRコードを印刷する際の大きさは?読み取り推奨・最小サイズを解説

鉄則2:絶対に「余白(クワイエットゾーン)」を空ける

QRコードの周囲には、他の文字やデザインが入り込まない**「余白(クワイエットゾーン)」**が絶対に必要です。この余白がないと、スキャナはどこからどこまでがQRコードなのかを正しく認識できません。 目安として、QRコードの最も外側の黒い点(セル)4個分以上の余白を、上下左右すべての辺に確保してください。

QRコードに必要な余白の比較

>> QRコードに必要な余白とは?

鉄則3:必ず「テスト印刷」してスキャンする

デザインが完成し、PDFとして保存したら、本番の印刷(大量発注など)に進む前に、必ず一度、ご家庭やオフィスのプリンターで実寸サイズで印刷してください。

そして、ご自身のスマートフォンや他の人のスマートフォン(iPhone/Android両方)で、問題なく読み取れるかを必ずテストしましょう。この一手間が、コストのかかる印刷失敗を防ぎます。

>> オンライン上でQRコードの読み取りテストを行う

まとめ

PDFにQRコードを貼り付けて、印刷でもWebでも確実に読み取れるようにするためには、以下の4つのポイントが重要です。

  1. 印刷用途なら「SVG」形式など、高解像度の画像を用意する。
  2. 印刷後のサイズが最低でも1.5cm四方以上になるように配置する。
  3. QRコードの四方に十分な余白(クワイエットゾーン)を確保する。
  4. PDFに書き出した後、必ずテスト印刷してスキャンしてみる。

これらの鉄則を守れば、QRコードを効果的に活用した、信頼性の高いPDF書類を作成することができます。ぜひ実践してみてください。

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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。

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