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※この記事は、QRコードの画像の上に文字をデザインとして入れたい方向けです。 例えば以下のようなQRコードです。
スキャンするとメッセージが表示されるQRコードの作り方については、以下の記事をご覧ください。
>>あわせて読みたい:メッセージQRコードの作成方法|テキストや文章をQRコードに
メッセージQRコードは例えば、次のような場面で役立ちます。
[QRコードに格納できるメッセージの例]
それでは、実際に文字入りQRコードを作成する手順をご紹介します。
一番手軽でおすすめなのがオンラインツールで作成する方法です。
[作成画面]
[完成したQRコード]
次に紹介するのは文字が入っていないQRコードはオンラインツールで作成し、文字を別途ソフトで入れる方法です。
>> あわせて読みたい: PowerPointに簡単にQRコードを作成する方法5選!標準機能では?
それぞれ以下のような特徴があります。
手軽に作成する場合はオンラインツールで完結する方法1がおすすめです。詳細にカスタマイズしたい場合は方法2がおすすめです。
次に文字を入れる位置についてです。大きくは以下の選択肢があります。
それぞれの注意点をご紹介します。
結論、文字を配置するのはQRコードの外側がおすすめです。理由としてはQRコードの中央部分に配置すると読み取り性能が落ちる可能性があるからです。
すべてのQRコードには誤り訂正機能といってQRコードの一部が欠損しても読み取りができる機能が備わっています。
文字をQRコードの中央に配置する場合はこの誤り訂正機能の許容範囲を狭めることになります。
例えば誤り訂正レベルをMとすると約15%の欠損が許容範囲です。しかし文字を中央に配置し10%程度であったとすると、そのQRコードの欠損許容範囲は5%となってしまいます。
このようにQRコードの読み取り自体は文字を中央に配置しても可能であることは多いですが、読み取り性能に若干の差が出ることがあります。
A. QR TOOLのようなオンラインツールを利用すれば別途ソフトは不要です。
Adobe Illustrator, Photoshop, Canvaや、PowerPointなど、画像の上にテキストを配置できる一般的なグラフィックソフトやオフィスソフトで作成可能です。
A. 技術的には可能ですが、使用前には必ず読み取りテストを行なってください。写真は色や濃淡が複雑で、QRコードの白と黒のドットの判別を著しく妨げる可能性があります。
QRコードの中央部分であれば誤り訂正機能によって復元できるようになっているのでできるだけQRコードの中央に、可能な限り小さく配置しましょう。
安全マージンとして、文字で隠す面積は、QRコード全体の20%程度に収めるのが理想です。また、QRコードの三隅にある四角い「ファインダーパターン」は、読み取りに絶対不可欠な部分ですので、絶対に隠さないでください。
QRコードの外側に文字を配置する場合には4セル分の余白は確保するようにしてください。
実際には、iPhone・Androidスマートフォンで検証すると外側に余白がない場合にでも読み取ることができました(下記の記事参照)
>> QRコードに必要な余白のクワイエットゾーン(マージン)を解説!
しかし規格上は4セル分の余白が必要とされているのでできる限り確保するようにしましょう。
配置する文字の色が、背景のQRコードのドット(黒い点と白い点)と混ざり合って、境界線が曖昧にならないように注意してください。文字の周りに縁取りをするなど、くっきりと認識できるように工夫すると、読み取り精度が安定します。
>> QRコードの色を変える方法・背景との関係・読み取り性能を解説
これが最も重要な工程です。デザインが完成したら、それで終わりではありません。 必ず、複数のスマートフォン(iPhone/Android)や、複数のQRコードリーダーアプリ(標準カメラ、LINEなど)を使って、問題なく読み取れるかを徹底的にテストしてください。
このテストをクリアしない限り、そのQRコードを名刺やポスターに印刷してはいけません。
QRコードにデザインとして文字を入れることは、ユーザーの注意を引く有効な手法ですが、常に「読み取れないリスク」と隣り合わせです。
成功の鍵は、QRコードの仕様を正しく理解することにあります。
このようなポイントを守ることで、デザイン性と実用性を両立した、効果的なQRコードを作成することができます。
QR WORLD(QRワールド) 編集部