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AztecCodeとは?概要からQRコードやバーコードとの違いも解説

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AztecCode(アズテックコード)は、QRコードやバーコードと並ぶ2次元コードの一種です。 特に、コンパクトなサイズで高い情報密度を実現し、誤り訂正機能にも優れていることから、航空券や交通チケット、医療分野などで広く活用されています。 本記事では、AztecCodeの概要や特徴、QRコード・バーコードとの違い、構成や作成方法などを詳しく解説します。 AztecCodeの仕組みを理解し、適切に活用するための参考にしてください。

AztecCodeとは?

AztecCode(アズテックコード)は、2次元コードの一種で、1995年にアメリカの企業「Welch Allyn」によって開発されました。

主にコンパクトなサイズで大量の情報を格納できる特性を持ち、QRコードやバーコードとは異なる構造を採用しています。

AztecCodeは、航空券や交通チケット、医療分野などで広く利用されており、その高い読み取り精度と省スペース性が特徴です。

AztecCodeの例

AztecCodeの特徴

AztecCodeの最大の特徴は、中央に配置された目のような正方形のマークです。

これにより、コードの向きや位置が簡単に識別でき、読み取りの精度が向上します。また、エラー訂正能力が高く、汚れや損傷があっても正確にデータを復元することが可能です。

さらに、AztecCodeは周囲に余白(マージン)が不要であり、限られたスペースに設置できる点も大きな利点です。

AztecCodeの主な用途

AztecCodeは、そのコンパクトなサイズと高い情報密度を活かし、さまざまな用途で活用されています。特に、以下のような分野でよく利用されています。

  • 航空券・鉄道チケット:モバイルチケットとして採用されることが多く、航空会社や鉄道会社で活用されています。
  • 医療分野:患者の情報を効率的に管理するために使用されます。
  • 物流・倉庫管理:荷物の管理や追跡に利用され、効率的なデータ処理が可能になります。
  • 公的機関の書類管理:パスポートや身分証明書などのデータ管理にも利用されています。

AztecCodeの読み方

AztecCodeは「アズテックコード」と呼ばれることが一般的ですが、海外では「Aztec Barcode」や「Aztec 2D Code」と表記されることもあります。

AztecCodeの名前の由来

英語で「Aztec」はアステカ文明を意味しており、中央のファインダパターンがアステカ文明のピラミッドを連想させることに由来しています。

AztecCodeの規格

AztecCodeはISO/IEC 24778規格に準拠しており、標準化された技術として国際的に利用されています。

AztecCodeのメリットは?

AztecCodeには以下のようなメリットがあります。

  1. 高いデータ密度:小さなスペースに大量の情報を格納できます
  2. 小さいデータ(QRコードは21セルからですがAztec コードは 15セルから )から大きいデータ(最大でテキスト3067字、数字3832字、バイナリ1914バイト)まで対応
  3. 余白不要:QRコードとは異なり、周囲に余白を確保する必要がない
  4. 高速な読み取り:中央のターゲットパターンにより、スキャン速度が向上
  5. エラー訂正機能が強力:汚れや損傷があっても正確にデータを復元できる(1〜99%)
  6. どんな角度からでも簡単に読み取れる(左右反転にも対応可能)

AztecCodeとQRコードの違いは?

AztecCodeとQRコードはどちらも2次元コードですが、以下のような違いがあります。

項目
AztecCode
QRコード
構造
中央にファインダパターン
四隅に位置検出パターン
余白の必要性
不要
必要
データ密度
高い
標準
エラー訂正
1~99%
~30%まで
主な用途
交通チケット、医療、物流
汎用(決済、広告など)

AztecCodeは特にスペースが限られている環境での使用に適しています。QRコードは身の回りでの利用がすでに広まっており一般消費者向けに利用しやすい二次元コードと言えます。

AztecCodeとQRコードの見た目の違い

参考記事: QRコードとは

AztecCodeとバーコードの違いは?

バーコードは1次元コードであり、基本的には横方向の情報しか持ちません。一方、AztecCodeは2次元コードであり、縦横両方向に情報を格納できるため、より多くのデータを保存できます。

項目
AztecCode
バーコード
情報量
多い
少ない
向き
360度読み取り可能
一方向のみ
サイズ
コンパクト
長さが必要
エラー訂正
高い
低い
AztecCodeとバーコード(JANコードの違い)

参考記事: バーコードの種類

AztecCodeの構成

AztecCodeは以下の要素で構成されています。

  • ファインダパターン:中央に配置され、スキャナがコードを認識する基準となる。
  • データ領域:実際の情報が格納される部分。
  • エラー訂正領域:データの復元を可能にする領域。リード・ソロモン符号により冗長化されます。
AztecCodeのファインダパターン位置

AztecCodeで使用できる文字

AztecCodeは、英数字、特殊記号、バイナリデータを含む多くの文字セットをサポートしています。これにより、多様な情報の格納が可能です。

最大でテキスト3,067字、数字3,832字、バイナリ1,914バイトを格納することができます。

AztecCodeを作成する方法

AztecCodeはオンラインツールのQR TOOLで簡単に無料で作成することができます。

以下の手順で利用することができます。

  1. AztecCode作成ページへアクセス
  2. フォーマットを「AztecCode」「Compact AztecCode」「AztecCodeRune」「HIBC AztecCode」から選択
  3. バーコード化したい情報を入力(キーボードもしくはCSV・Excelから)
  4. 一括ダウンロードから画像をダウンロード
QR TOOLのAztecCode作成画面

無料・登録不要・商用利用可能なツールなのでお気軽にお試しください。

AztecCodeを読み取る方法

QR TOOLではバーコードを含む画像を選択するか、端末のカメラをスキャナー代わりにしてAztecCodeを読み取ることができます。

  1. QR TOOLのバーコード読み取りページへアクセス
  2. 端末のカメラを起動するか、保存してある画像を指定
  3. 自動でバーコードの解析が行われます

以上の手順で簡単にAztecCodeのシンボルを読み取ることができます。

QR TOOLのAztecコード読み取り画面

まとめ:AztecCodeとは

AztecCodeは、高い情報密度、強力なエラー訂正機能、余白不要の設計など、多くのメリットを持つ2次元コードです。

特に、航空券や交通チケットなどの分野で活用され、QRコードやバーコードと比べて省スペースで運用できる点が特徴です。

今後も、物流や医療などさまざまな分野での活用が期待されます。

AztecCode作成ページ

AztecCode読み取りページ

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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。

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