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JANコードでメーカーを調べる方法|無料公式検索サイトを解説

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手元にある商品のバーコード(JANコード)を見て、「この商品は、どの会社が作ったり販売したりしているんだろう?」と気になったことはありませんか? ビジネスシーンでは、 ・取り扱いを検討している商品の供給元を正確に知りたい ・お客様から問い合わせがあった商品のメーカーを特定したい といった場面で、JANコードからメーカー情報を検索する必要が出てきます。 この記事では、JANコードに含まれる13桁の数字から、そのコードを登録したメーカー(事業者)を無料で、かつ正確に調べるための最も確実な方法を、具体的な手順に沿って解説します。

JANコードのどの部分がメーカー情報?「GS1事業者コード」の仕組み

>>【基本記事】JANコード/EANコードとは?仕組みや構造を解説

JANコードからメーカーを調べる前に、まずその構造を理解しておきましょう。標準的な13桁のJANコードは、以下の4つの部分で構成されています。

JANコードの構成
  1. 国コード(2桁または3桁): どの国の事業者かを示す。(日本は「45」または「49」)
  2. GS1事業者コード(9桁、7桁、5桁): この部分が、メーカーなどの事業者を示す固有の番号です。
  3. 商品アイテムコード(1桁、3桁、5桁): 事業者が商品ごとに設定する番号。
  4. チェックデジット(1桁): 読み誤りを防ぐための数字。

>> JANコードのチェックデジットとは?

つまり、JANコードの中の「GS1事業者コード」を特定することで、その商品を供給しているメーカーやブランドオーナーを割り出すことができるのです。

2001年までに申請された事業はGS1事業者コードは5桁、2001年以降の場合は7桁が基本となっています。

2001年を境に事業者コードの桁数が違う


結論:公式検索サイト「Verified by GS1」で調べるのが最も確実

JANコードからメーカー(事業者)を調べる方法はいくつかありますが、最も信頼性が高く、正確な方法は、GS1(バーコードの国際的な管理機関)が提供する公式の検索サービス「Verified by GS1」を利用することです。

▼「Verified by GS1」とは?

  • 唯一の公式データベース: GS1がグローバルに提供する、唯一の公式検索ツールです。
  • 信頼できる情報: 企業(ブランドオーナー)自身が登録した情報が基になっているため、信頼性が非常に高いです。
  • 利用は無料: 誰でも無料で利用することができます。

▼「Verified by GS1」での検索手順

  1. 「Verified by GS1 Japan」にアクセスします。 >>Verified by GS1 Japan はこちら
  2. 検索窓に13桁のJANコードを入力します。 調べたい商品のJANコード(バーコードの下に書かれている13桁の数字)を、ハイフンなしで入力します。
  3. 「検索」ボタンをクリックします。 コードがデータベースに登録されていれば、以下のような情報が表示されます。
    1. GTIN
    2. ブランド名
    3. 商品名(詳細)
    4. 商品画像URL
    5. GPC(GS1商品分類)
    6. 内容量
    7. 販売対象国(地域)
  4. 事業者自体の詳しい情報を知りたい場合「事業者情報」タブをクリックしてください。以下の情報が参照できます
    1. 事業者名
    2. 住所
    3. Webサイトなど
    4. ライセンスキー
    5. ライセンスキーの種類
    6. 基本GLN
    7. ライセンスキーを貸与したGS1加盟組織

>> GLNについての解説

[商品情報検索画面]

商品情報検索画面

[事業者情報タブ]

事業者情報タブ

このように、公式ツールを使えば、誰でも簡単にJANコードから登録事業者を特定できます。

その他の検索方法と注意点

公式ツール以外にも、簡易的に調べる方法はありますが、情報の正確性には注意が必要です。

  • GoogleやYahoo!で直接検索する 検索窓にJANコードの数字をそのまま入力して検索すると、商品を販売しているECサイトやレビューサイトが見つかることがあります。ただし、表示されるのは販売店名であり、必ずしもメーカー名と一致するとは限りません。
  • 大手ECサイト(Amazonなど)で検索する ECサイトの商品ページからメーカー名がわかることもありますが、これも第三者の販売者が出品している場合など、情報が不正確な可能性があります。

やはり、正確な事業者情報を知りたい場合は前述の「Verified by GS1」を利用するのが最善です。

よくある質問(Q&A)

Q. 検索しても情報が出てきません。なぜですか?

A. いくつかの理由が考えられます。

  • コードが登録されたばかり: 事業者がコードを登録してから、データベースに反映されるまで時間がかかる場合があります。
  • 限定的なコード: 特定の企業グループ内だけで使われるプライベートなバーコードの可能性があります。
  • データの誤入力: 入力した13桁の数字が間違っている可能性があります。もう一度確認してみてください。

Q. 海外のバーコード(EANコード)のメーカーも調べられますか?

A. はい、調べられます。「Verified by GS1」はグローバルなデータベースなので、海外の製品についているEANコードやアメリカのUPCコードを入力しても、登録されている事業者情報を検索することが可能です。

Q. JANコードを見ただけで事業者コードはわかりますか?

A. いいえ、一見して正確に区切ることは難しいです。 日本のGS1事業者コードには7桁・9桁・5桁の3種類があり、JANコードの数字の並びだけでは、国コードに続く何桁が事業者コードなのかを判断できないためです。例えば「45123456…」というコードがあった場合、事業者コードが「1234567」なのか「123456789」なのかは、見ただけでは分かりません。正確な事業者コードを知るには、やはり「Verified by GS1」などのデータベースで検索するのが確実です。

Q. 「メーカーコード」と「事業者コード」は同じものですか?

A. はい、一般的には同じものを指していると考えて問題ありません。 以前は「メーカーコード」という呼ばれ方が一般的でしたが、現在、GS1が定める正式名称は**「GS1事業者コード」**です。これは、コードを取得するのが必ずしも製造メーカーとは限らず、製品のブランドオーナーや輸入販売元である場合もあるため、より実態に即した「事業者」という言葉が使われています。会話の中では「メーカーコード」という言葉もまだ使われますが、正式には「GS1事業者コード」と覚えておくと良いでしょう。

まとめ: JANコードのメーカーコードとは?

JANコードからメーカー(登録事業者)を調べる方法の要点をまとめます。

  • JANコードの中の「GS1事業者コード」がメーカーを識別する番号です。
  • 最も確実で信頼性の高い方法は、GS1の公式無料ツール「Verified by GS1」で検索することです。
  • Google検索なども簡易的な手段として使えますが、情報の正確性は公式ツールに劣ります。

ビジネスで正確な情報が必要な際は、ぜひ公式の検索ツール「Verified by GS1」を活用してください。

>>【基本記事】JANコード/EANコードとは?仕組みや構造を解説

>> JANコードで商品情報を検索する方法

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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。

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