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MaxiCodeとは?概要から作成・読み取り方法まで解説

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MaxiCode(マキシコード)とは、UPS(United Parcel Service)によって開発された二次元コードの一種です。 物流業界を中心に活用され、高速スキャンが可能であることから、荷物の追跡や管理に役立っています。 QRコードやDataMatrixとは異なる特徴を持ち、特に航空貨物や国際輸送の分野で重要な役割を果たしています。 本記事では、MaxiCodeの概要や特徴、作成・読み取り方法まで詳しく解説します。

MaxiCodeとは?

MaxiCodeの概要

MaxiCode(マキシコード)とは、1987年にアメリカの物流企業UPS(United Parcel Service)によって開発された二次元コードの一種です。

主に物流業界で使用され、高速でのスキャンが可能なため、国際配送や貨物追跡において重要な役割を果たしています。

通常のQRコードやDataMatrixコードと異なり、固有の構造を持っており、配送ラベルや荷物管理に最適化されています。

中央にある目の部分とセルが六角形で表現されているので他の二次元コードと比較しても特徴的な見た目になっています。

MaxiCodeの例

MaxiCodeの特徴

MaxiCodeには以下のような特徴があります。

  • 中央のファインダパターン:中央に同心円状のファインダパターンがあり、スキャナーが素早く認識できる。
  • 高速スキャン:移動中の荷物やベルトコンベア上でも正確に読み取ることが可能。
  • 誤り訂正機能:データが一部欠損していても、復元できる仕組みを備えている。
  • 固定サイズ:MaxiCodeのサイズは一定で、横が28.16mm、高が26.86mm
  • 最大約93文字のデータを格納可能:英数字や特殊文字を含めた情報を保存できる。

MaxiCodeの主な用途

MaxiCodeは主に物流業界で活用され、特に以下の用途で利用されています。

  • 荷物の追跡:UPSの配送ラベルに印刷され、荷物の識別・追跡に使用。
  • 航空貨物管理:高速スキャンが可能なため、空港での貨物仕分けに最適。
  • 小包・配送管理:配送センターや倉庫での在庫管理・物流システムに導入。

MaxiCodeの規格

MaxiCodeはISO/IEC 16023に準拠した規格として定められています。この規格に基づき、一定のサイズ、データ構造、エンコーディング方式が統一されています。

また国際標準物流ラベル(ISO15394)の拡張ラベルにおいて荷物の仕分け追跡管理用のシンボルとして採用されています。

MaxiCodeに格納できる文字数

標準エラー訂正(SEC)では英数字で最大93文字、拡張エラー訂正(ECC)では英数字で最大77文字格納することができます。 

MaxiCodeのエラー訂正機能

MaxiCodeにはエラー訂正の設定が以下の二つあります。

  • 拡張エラー訂正(ECC):50%
  • 標準エラー訂正(SEC):25%


MaxiCodeのメリットは?

MaxiCodeの主なメリットには以下の点が挙げられます。

  • 移動中のスキャンが可能:物流業務において、コンベア上の荷物を素早く識別。
  • 誤り訂正機能が強力:破損や汚れがあっても正しく復元可能。
  • 一貫したサイズ:異なる環境でもスキャナーが読み取りやすい。
  • 文字と数字の両方がエンコード可能

MaxiCodeと他の二次元コードとの違いは?

MaxiCodeは他の二次元コードと比べ、以下の点で異なります。

特徴
MaxiCode
QRコード
DataMatrix
用途
物流
汎用
産業用
サイズ
固定
可変
可変
誤り訂正
約30 or 約42%
約7%~約30%
約14%~約39%
スキャン速度
高速
普通
高速

物流会社が開発した二次元コードなので余分な機能は持たせず高速化した物流に最適なコードと言えます。

MaxiCodeの構成

MaxiCodeは以下の要素で構成されています。

モジュール

モジュールとは、MaxiCode全体にある黒の六角形のことです。

縦3個×横2個の計6個のモジュールが一つのセットになり一つのコードワードとなります。

MaxiCodeのモジュール

ファインダパターン

ファインダパターンとはMaxiCodeの中央にある同心円状のパターンです。MaxiCodeを読み取る際の目印になるものです。

ファインダパターン位置

方向パターン

MaxiCode自体の傾きを検出するためのパターンです。これがあることによりどの角度からでも読み取りができるようになっています。

MaxiCodeの方向パターン

プライマリメッセージ

ファインダパターン周辺に配置されているのがプライマリメッセージで、ファインダパターンの近くに配置することで欠損や汚れを最小限に抑える目的があります。

格納されるメッセージはプライマリメッセージとセカンダリメッセージに別れます。

MaxiCodeのプライマリメッセージの位置イメージ

セカンダリメッセージ

上記プライマリメッセージ以外の部分をセカンダリメッセージと呼びます。

MaxiCodeのセカンダリメッセージの位置イメージ

クワイエットゾーン

コードの外側に必要な何も無い空白の部分のことです。左右が0.88mm以上、上下が0.76mm以上必要です。

MaxiCodeのクワイエットゾーン位置イメージ

モード

MaxiCodeには0~6のモードがあります。

  • 「モード0」「モード1」は現在使用されていません
  • 「モード2」と「モード3」は、運輸業界向けに設計されており、はじめの120ビットが拡張エラー訂正(ECC)、残りのビットには標準エラー訂正(SEC)が使用されます。
  • 「モード4」は標準シンボル用でプライマリメッセージに拡張エラー訂正(EEC)を使用し、セカンダリメッセージに標準エラー訂正(SEC)を使用します。このモードの最大文字数は93文字です。
  • 「モード5」ではプライマリ・セカンダリメッセージ両方に拡張エラー訂正(EEC)が使用され最大文字数が77文字となります。
  • 「モード6」リーダーをプログラムするためのモードで、このモードのシンボルを読み取っても中身は送信されません

MaxiCodeで使用できる文字

MaxiCodeは、QRコードなどと同様に様々な文字を格納することができます。

  • 数字(0-9)
  • アルファベット(A-Z、a-z)
  • 記号($ % * + - . / : )
  • バイナリ

MaxiCodeを作成する方法

MaxiCodeを作成するには無料のオンラインツールQR TOOLがおすすめです。ここでは利用手順をご紹介します。

  1. MaxiCode作成ページへアクセス
  2. バーコード化したい情報を入力(キーボードもしくはCSV・Excelから)
  3. 必要に応じて「背景」「大きさ」「余白」「画像タイプ」を選択
  4. 一括ダウンロードから画像をダウンロード

以上の手順で簡単にMaxiCodeのシンボルを作成することができます。

アカウント登録も不要で商用利用も可能です。

MaxiCode作成画面

MaxiCodeを読み取る方法

QR TOOLではバーコードを含む画像を選択するか、端末のカメラをスキャナー代わりにしてMaxiCodeを読み取ることができます。

  1. QR TOOLのバーコード読み取りページへアクセス
  2. 端末のカメラを起動するか、保存してある画像を指定
  3. 自動でバーコードの解析が行われます

以上の手順で簡単にMaxiCodeのシンボルを読み取ることができます。

MaxiCode読み取り画面

まとめ: MaxiCodeとは

MaxiCodeはUPSが開発した物流向けの二次元コードで、高速スキャンや誤り訂正機能が特徴です。

主に国際配送や貨物管理に利用され、他の二次元コードとは異なる構造を持っています。

作成方法も多様で、用途に応じて活用できます。

物流業界での効率化を目指すなら、MaxiCodeの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。

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