目次
JANコードのチェックデジットとは標準タイプの場合13桁、短縮タイプの場合8桁の末尾の一桁のことで、バーコードリーダーにより正しく読み取れているかを確認するためのものです。
同じバーコードのUPCやITFでもチェックデジットは採用されています。
チェックデジットが必要であるため実際に格納できる数字は標準タイプで12桁、短縮タイプで7桁です。
JANコードは、商品を一意に識別するために使用されるバーコードの一種で、主に日本で利用されています。
チェックデジットは読み取った際に内容に誤りが無いかを確認するものです。
それぞれを比較して一致した場合は読み取りが正しかったと判定されます。
チェックデジットの計算には「モジュラス10/3ウェイト」という方法が使われます。
これは、各桁の数字に特定の重みをかけ、その合計からチェックデジットを導き出す手法です。
この計算方法は以下のようなステップで行われます:
標準的な13桁のJANコードの場合、以下の手順で計算します:
例:490123456789
490123456789
この場合、チェックデジットは「4」となります。
短縮型8桁のJANコードの場合も基本は同じです。
例:4901234
4901234
この場合、チェックデジットは「7」となります。
ご紹介した通りJANコードのチェックデジットの計算は手計算で行うとステップが多いので間違ってしまう可能性があります。
そこでおすすめなのが無料のオンラインツールのQR TOOLです。
JANコードのチェックデジットを計算するツールが無料・オンライン上で手軽に利用できます。
JANコードを大量に扱う場合、手計算では時間もかかり、ミスの原因にもなります。そんな時はエクセルやスプレッドシートの関数を使えば、チェックデジットの計算や検証を自動化できて非常に便利です。
ここでは、代表的な2つのケースに分けて、具体的な計算式をご紹介します。
数式を入力する前に、JANコードを入力する列(例:A列)を選択し、セルの書式設定を必ず「文字列」に変更してください。
※「標準」設定のままだと、「0」で始まるコードの「0」が消えたり、桁数の多い数字が自動的に変換されてしまい、正しく計算できません。
[セルを右クリック > セルの書式設定]
[文字列を選択]
Excelと同様に、Googleスプレッドシートでも事前の「書式設定」が非常に重要です。
JANコードを入力する列(例:A列)を選択した状態で、メニューから以下の設定を行ってください。
以下の関数はエクセル・スプレッドシートの両方で使用することができます。
JANコードの元となる12桁の数字から、13桁目となるチェックデジットを算出します。
=MOD(10-MOD(SUMPRODUCT(--(MID(A1,{1,3,5,7,9,11},1))) + SUMPRODUCT(--(MID(A1,{2,4,6,8,10,12},1)))*3,10),10)
これで、B1セルに正しいチェックデジットが表示されます。あとは数式を下の行にドラッグすれば、A列に入力したすべてのコードのチェックデジットを一括で計算できます。
心配でしたらこちらのウェブツールも利用して計算結果が合っているか確認してみてください。
すでにある13桁のJANコードのチェックデジットが正しいかどうかを検証します。
=IF(MOD(10-MOD(SUMPRODUCT(--(MID(A1,{1,3,5,7,9,11},1))) + SUMPRODUCT(--(MID(A1,{2,4,6,8,10,12},1)))*3,10),10)=--RIGHT(A1,1),"✔️ 正しい","❌ 誤り")
コードに誤りがなければ「✔️ 正しい」、間違っていれば「❌ 誤り」と表示されます。この数式を使えば、大量のJANコードの正確性を簡単にチェックできます。
JANコードのチェックデジットは、商品の識別やエラー防止において非常に重要な役割を果たします。
その計算方法であるモジュラス10/3ウェイトは、原理を理解すれば手動でも簡単に計算可能です。
さらに、計算ツールを活用すれば、効率よく正確性を確保できます。
計算ツールはQR TOOLがおすすめです。
ぜひ本記事を参考に、チェックデジットについての理解を深め、実務に役立ててください!
JANコードシンボルを作成するにはこちらのオンラインツールをご利用ください。
Q1. チェックデジットの計算が合いません。どこが間違っている可能性がありますか?
Q2. ITFコードのチェックデジットも同じ計算方法ですか?
Q3. なぜこんな面倒な計算が必要なのですか?
QR WORLD(QRワールド) 編集部