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GLN(Global Location Number)は、企業や施設、組織を一意に識別するための国際的な番号体系です。
GS1が管理しており、世界中で統一的に使用される標準化された識別コードです。
GLNは、企業の所在地や物流拠点、店舗、倉庫、さらには部門や部署といったあらゆる場所や組織単位を識別するために用いられます。
この標準化により、取引や情報交換の際に混乱を防ぎ、効率的な管理をすることを目標としています。
GLNは、主に以下のような用途で使用されます。
GLNはJANコードと同様の13桁の数字で構成されています。
GLNに関する詳細は、GS1 Japanの公式ページをご覧ください。
GLNは13桁ですがその内訳はGS1事業者コード(10桁 or 9桁 or 7桁)とロケーションコード(2桁 or 3桁 or 5桁)とチェックデジット1桁です。
GS1事業者コードの桁数によってロケーションコードの桁数が変わります。
GTIN-13(JANコード)などを設定するため、すでにGS1事業者コードの貸与を受けている事業者は、新たな申請手続きは不要です。
まだ取得されていない方はGS1へオンライン上で申請が必要です。
GS1事業者コード取得、更新には一定の費用がかかります。
ロケーションコードを設定します。ロケーションコードの桁数は以下の通りで任意に設定します。
STEP1のGS1事業者コードとロケーションコードを合わせると12桁になります。チェックデジットの計算を行いますが計算方法はモジュラス10でJANコード(GTIN-13)と同じです。
STEP1,2,3で取得した数字を合わせると13桁のGLNとなります。このGLNを必要な取引先に通知してご活用ください。
作成したGLNは「GS1 Japan Data Bank -事業者・ロケーション情報-」へ登録してください。利用料は無料です。
GLN専用企業コードとは、GLNのみを発行するために使用される専用のコードです。
通常のGS1事業者コードと異なり、商品識別コード(JANコードなど)の発行には使用されません。
「GLN専用企業コード」は2012年3月末日をもって新規登録申請の受付を終了しています。
企業自身(GS1事業者コード登録事業者自身・企業識別)を表すGLNを「基本GLN」と呼びます。
ロケーションコードはGS1事業者コードを持っている事業者自身で任意で設定可能ですが、以下のような基準(一部抜粋)で設定するとされています。
その他の基準はGS1サイト上でご確認ください。
GLNは「GS1 Japan Data Bank -事業者・ロケーション情報-」から検索することができます。
このサイトでは以下の2種類の検索が可能です。
※グローバルIPアドレス単位で30回と制限があります。
GLN以外にも、企業や組織を識別するための番号が存在します。以下に代表的なものを挙げます:
日本国内で企業や法人を一意に識別するための番号です。国税庁が管理しており、主に税務関連で使用されます。
D-U-N-S® Number(ダンズナンバー)は、米国のダン&ブラッドストリート社が管理する企業識別番号です。世界中の企業に付与され、信用調査や取引先の評価に使用されます。
いずれかのGS1事業者コードを利用してGLNを設定します。基本GLNに使用されているGS1事業者コードの使用が推奨されています。
GLN自体は設定した時点から利用が可能ですが、取引先への情報提供手段としてGJDBへの登録が推奨されています。
短縮タイプのGS1事業者コードはGLNには使用できません。
GLNとGTINは利用される分野が異なるので被ってしまったとしても問題はありません。
GLN(Global Location Number)は、企業や施設を一意に識別するための国際的な番号体系であり、物流、流通、医療分野などで広く活用されています。
GLNに利用されているコードはJANコードと同じですが用途が違うことがお分かりいただけたかと思います。
またGLNはGS1が発行するJANコードでも使えるGS1事業者コードをもとに作成されます。
その13桁の構成や取得方法、他の識別番号との違いを正しく理解することで、業務の効率化や正確な情報管理に役立てることができます。
GLNの仕組みを把握し、活用することで、ビジネスの競争力を高めることが可能です。
QR WORLD(QRワールド) 編集部