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【14種類解説】バーコード(一次元コード)の種類とそれぞれの特徴や用途

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現代社会で広く利用されているバーコードは、商品管理から物流、医療現場まで、さまざまな場面で欠かせない存在です。 この記事では、代表的なバーコードの種類を取り上げ、それぞれの特徴や用途について詳しく解説します。 JANコードやCODE128、ITF14などの基本的なコードから、特定の業界で使用されるpharmacodeやcodabarまで、多岐にわたるコードの違いや適用シーンを理解し、最適な選択をサポートします。

バーコードとは

バーコードとは、情報を黒と白の線や空間で表現する記号化されたデータの一種です。

商品管理、物流、医療、エンターテイメントなど、幅広い分野で利用されています。

バーコードは、線状のパターンで情報を表現し、商品管理や在庫管理に用いられることが一般的です。

バーコードの利用目的に応じて、さまざまな規格や種類が存在します。それぞれの規格には特徴があり、用途に応じて適切なものを選択することが重要です。

QRコードとの違い

バーコードとQRコードはどちらも情報を視覚的に表現する技術ですが、その構造と用途にいくつかの違いがあります。

情報量と構造

  • バーコード: 一次元的な線状パターンで情報を表現し、通常は少量の情報(数十文字程度)を格納します。
  • QRコード: 二次元的なパターンで情報を表現し、バーコードよりもはるかに多くの情報(数千文字)を格納可能です。

読み取り方法

  • バーコード: 専用のスキャナーやカメラで水平にスキャンして情報を読み取ります。
  • QRコード: スマートフォンのカメラや専用リーダーで簡単に読み取り可能です。

主な用途

  • バーコード: 商品管理、物流、医療業界での識別や追跡が主な用途です。
  • QRコード: URLの共有、電子決済、広告やプロモーションの手段として利用されることが多いです。

耐久性

  • バーコード: チェックデジットにより読み取りの正しさは検証できるものの、印刷の損傷や汚れに弱い傾向があります。
  • QRコード: エラー訂正機能を備えており、一部が破損していても情報を復元可能です。

これらの違いを理解し、用途に応じて使い分けることが重要です。

より詳細なQRコードとバーコードの違いの解説は以下の記事をご参照ください。

QRコードとバーコードの違いを徹底解説!用途やメリットを比較


次のセクションではそれぞれのバーコードをご紹介します。

バーコード種類一覧の概要・読み方・桁数・文字種類・主な用途・規格

JANコード(EAN13/GTIN-13)

JANコード(EAN13)

概要: JANコードは(EAN13/GTIN-13)とも呼ばれ、日本国内および国際的に標準的な商品識別用バーコードとして広く使用されています。特に小売業での商品の識別や価格管理において欠かせない存在です。その13桁の数字は、メーカーコード、製品コード、チェックデジットで構成され、ユニークな識別を可能にします。

読み方: 日本では主にジャンコードと呼ばれます。

桁数: 13桁

文字種類: 数字のみ

主な用途: 商品の識別(特に小売業)

規格: JIS-X0507・ISO/IEC15420

JANコードに関する詳細の解説はこちらから

JANコードの色やサイズについて

JANコードに必要なGS1事業者コード

JANコード(EAN13・GTIN-13)のバーコードを作成してみる | QR TOOL

JANコード(EAN8)

JANコード(EAN8)

概要: JANコードの短縮版として開発され、小型商品に適した形式です。スペースが限られている商品ラベルに最適で、商品識別のための基本的な情報を提供します。

桁数: 8桁

文字種類: 数字のみ

主な用途: 小型商品の識別

規格: JIS-X0507・ISO/IEC15420

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JANコード(EAN5)

JANコード(EAN5)

概要: JANコードに追加情報を付加するために使用される補助バーコードです。特に雑誌や書籍の価格情報や号数を表現するために設計されています。

桁数: 5桁

文字種類: 数字のみ

主な用途: 雑誌の価格コードや特別な情報付加

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JANコード(EAN2)

JANコード(EAN2)

概要: 出版物や特定の製品に関する簡単な補足情報を追加するためのコードです。主に2桁の数字で構成され、特定の業界で活用されています。

桁数: 2桁

文字種類: 数字のみ

主な用途: 出版物の付加情報(号数など)

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CODE39

CODE39

概要: CODE39は、汎用性が高く、英数字や一部の特殊記号を表現できるバーコード形式です。工業用途や在庫管理システムで広く使用されており、比較的シンプルな構造が特徴です。

桁数: 可変(最大43文字まで)

文字種類: 数字、アルファベット(大文字)、一部記号

主な用途: 在庫管理や産業用機器

規格: JIS-X-0503・ISO/IEC 16388

CODE39についてより詳しい解説はこちら

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CODE128

CODE128

概要: CODE128は、非常に高いデータ密度を持ち、効率的に情報をエンコードできるバーコード形式です。物流や倉庫管理など、正確で迅速なデータ処理が求められる分野で広く使用されています。A、B、Cの3つの文字セットを切り替え可能で、多様な文字を扱えます。

桁数: 可変

文字種類: 数字、アルファベット、記号

主な用途: 物流や倉庫管理

規格: ISO/IEC 15417・JIS-X-0504

  • CODE128A: 制御文字や英数字(大文字)のみ対応。
  • CODE128B: 英数字(大小文字)や記号を含む幅広い文字セット。
  • CODE128C: 数字ペアを効率的にエンコード。

CODE128についてより詳しい解説はこちら

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UPC(GTIN-12)

UPC

概要: UPCはGTIN-12とも呼ばれアメリカを中心に小売業界で標準化されている商品識別用バーコードです。商品パッケージに印刷され、POSシステムで使用されることが一般的です。

桁数: 12桁

文字種類: 数字のみ

主な用途: 小売商品

規格: ISO/IEC 15420・JIS-X-0507

UPCに関するより詳しい解説はこちらから

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UPCE

UPCE

概要: UPCEはUPCコードの短縮版で、小型商品やスペースが限られたパッケージに適しています。圧縮された形式でも必要な識別情報を保持します。

桁数: 6桁

文字種類: 数字のみ

主な用途: 小型商品の識別

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ITF(GTIN-14)

ITF

概要: ITFはGTIN-14とも呼ばれ、物流や製造業で汎用的に使用されるバーコード形式です。簡潔でシンプルな構造が特徴で、大量の製品を効率的に管理するために設計されています。

桁数: 14桁

文字種類: 数字のみ

主な用途: 物流や製造業

規格: ISO/IEC 16390・JIS-X-0505

ITFに関するより詳しい解説はこちらから

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MSI

MSI

概要: MSIは、図書管理や簡易的な識別システムで利用されるバーコード形式です。オプションでチェックデジットを追加することで、データの正確性を向上させることができます。

桁数: 可変

文字種類: 数字のみ

主な用途: 図書管理や簡易的な識別

規格: 独自規格

  • MSI10: チェックデジット1桁
  • MSI11: チェックデジット1桁(独自アルゴリズム)
  • MSI1010: チェックデジット2桁(モジュラス10)
  • MSI1110: チェックデジット2桁(独自アルゴリズム)

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pharmacode

pharmacode

概要: 医薬品業界専用に設計されたバーコード形式です。薬品パッケージの識別や追跡に使用され、ミスが許されない厳格な管理が求められる分野で活躍しています。

桁数: 可変

文字種類: 数字のみ

主な用途: 医薬品のパッケージ管理

規格: 独自規格

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Codabar・NW-7

codabar

概要: Codabarは別名NW-7と呼ばれ、図書館や血液バンクなど、比較的低コストで簡単に実装できるシステムに利用されています。シンプルな構造で、短期間で導入可能です。

桁数: 可変 文字種類: 数字、一部記号(A-D)

主な用途: 図書館、血液バンク

規格: ISO/IEC 15394・JIS-X-0506

Codabar/NW-7に関する詳細の解説はこちら

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GenericBarcode

GenericBarcode

概要: 汎用性の高いバーコード形式で、特定の業界や用途に縛られない柔軟な設計が特徴です。独自規格としてカスタマイズされる場合もあります。

桁数: 可変

文字種類: 可変

主な用途: 汎用的な識別

規格: 独自規格

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まとめ: バーコードの種類の選び方

バーコードは用途や環境に応じて最適な種類を選ぶことが重要です。

例えば、日本の小売業ではJANコードが一般的ですが、物流業界ではITF14やCODE128が推奨されます。

また、医療分野ではpharmacodeのような業界特化型バーコードが利用されていることもあります。

選定時には以下のポイントを考慮しましょう。

  • 必要な情報量
  • 使用する機器の対応規格
  • 使用環境(屋内/屋外、印刷精度など)
  • 業界や用途における標準規格

これらを踏まえて適切なバーコードを選ぶことで、効率的かつ正確なデータ管理を実現できます。


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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。