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QRコードは1994年 株式会社デンソーウェーブにより開発されました。
「QRコード」という名称は株式会社デンソーウェーブの商標となっており、言い換えると「二次元コード」です。
バーコードが一次元コードであるのに対してQRコードは縦横の二次元に情報を持つことができることから二次元コードとも呼ばれます。
QRコードは作成や使用にあたって費用が手続きが発生しないこと、バーコードと比較して大きなデータを持つこと、読み取りエラーを減らす仕組みも組み込まれていることから様々な現場で活用されています。
前述の通り「QRコード」という名称は株式会社デンソーウェーブの商標です。
早く応答するという意味の「Quick Response」に由来しますが、正式名称はあくまで「QRコード」です。
QRコードは(Quick Responseコード)の略です。
その名の通り読み取りが高速であるという特徴があります。
その他の特徴も含めて次のセクションで解説します。
QRコードにはモデル1とモデル2が存在しています。大きくその違いは対応しているバージョン数とアライメントパターンの有無です。
モデル1は開発当初のQRコードで、最大のバージョンは14 (73×73セル)で数字1167桁まで扱うことができるモデルです。
モデル2は、コードが歪んでしまった場合でもスムーズに読取りが出来るように、モデル1を改良したものでコード内にアライメントパターンが含まれています。現在日常で目にするQRコードはモデル2です。
アライメントパターンは歪んだコードでも読み取りをスムーズにするものです。
例えば、コードが曲面に印字されたり、読み取り時の角度でコードが歪んだ状態でも、配置されたアライメントパターンによって、読み取ることができます。
モデル2の最大バージョンは40 (177×177セル)で、数字7089桁まで扱うことができます。
QRコードのモデルに関する詳細の解説はこちらもご参照ください。
QRコードのバージョンとは、QRコードのバージョン(種類)は、1から40まで設定されており、それぞれのバージョン毎にセル数と誤り訂正レベルに応じた格納できるデータ容量が決まっています。
バージョンの数字が大きいほどコードが大きくなり、比例して格納できるデータ容量も増えます。
バージョンという言葉の響きだけで言えば一般的に「新しい・古い」というイメージですが、QRコードにおいては「セル数や大きさ」を指します。
さらにQRコードのバージョンの詳しい解説やバージョンごとのデータ容量一覧はこちらをご参照ください。
1999年1月にJIS(日本工業規格)として制定 (JIS X 0510)、
2000年6月にはISOの国際規格として制定 (ISO/IEC18004)
国際規格にもなっているため、国内のみならず海外でも広く利用されています。
それぞれの団体ページから規格書を購入することが可能です。
JIS規格書購入ページhttps://webdesk.jsa.or.jp/
規格番号 の「X0510」もしくは 「QRコード 」で検索してください。
ISO規格書購入ページ https://www.iso.org/home.html
ヘッダーの検索窓「Search」で 「18004」を検索してください。
QRコードは、数字・英字・漢字・カナ・記号バイナリ・制御コード等のデータを扱うことが可能です。
バーコードは一次元にしか情報を持てないのに対してQRコードでは二次元に情報を持つことにより大容量化が可能になっています。
QRコードは、360°どの方向からでも、高速な読み取りが可能になっています。
コードの中の3ヶ所にシンボルにあり、そのシンボルにより背景の影響を受けない高速読み取りが可能になっています。
QRコードはコード自体の規格に、「誤り訂正機能」が搭載されています。
例えばコードの一部に汚れや破損があってもデータの復元が可能です。
またどの程度までの汚れや破損に対応できるかは「誤り訂正レベル」をQRコード作成時に指定することができます。
QRコードは作成や使用にあたって費用は発生しません。
開発元の株式会社デンソーウェーブが特許権を所有していますが普及を目的として特許権を行使しないこととしています。
一方「QRコード」という単語は商標になっており、使用したい場合には原則として「QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です」という表記が必要になります。
前述の通りQRコードの特許権を持っている株式会社デンソーウェーブは普及を目的として特許権を行使しないということなので、使用料等は不要でQRコードを利用することができます。
ただし「QRコード」という名称を利用する場合には「QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です」という表記が必要になります。
出典: QRコードドットコム
QRコードは画像の一部に汚れがついたり欠損してしまっても、読み取りができるように設計されています。
誤り訂正レベルは4つあり、作成時に指定します。
この誤り訂正機能のおかげでQRコードにロゴ等の画像を重ねても読み取りができるようになっています。
誤り訂正機能の詳細はこちらの記事で解説しています。
結論、バーコードは数字のみで1方向(縦棒)のみに情報を持つことができる一方QRコードは縦横の2方向に情報を持つことができますので格納できる情報量が格段に大きくなります。
またQRコードは性質上数字のみではなくアルファベットや日本語(ひらがな・漢字)も格納することができます。
QRコードとバーコードそれぞれ複数の規格が存在しますが、QRコードの方が数百倍のデータを格納することが可能です。
QRコードにはいくつか種類があります。
通常のQRコードは、最も基本的な形式で日常目にするQRコードはほとんどこれであるはずです。
QRコードにはモデル1とモデル2があります。
モデル1は開発当初のQRコードで、最大のバージョンは14 (73×73セル)で数字1167桁まで扱うことができるモデルです。
マイクロQRコードは、少量のデータを格納するためのコンパクトなQRコードで、セルの数が最小11×11から最大17×17までと小型化されています。
QRコードの切り出しシンボルが3つなのに対してマイクロQRコードは1つなのが特徴です。
rMQRコードは、通常のQRコードとは異なり、細長いの形状が可能なQRコードです。
データ容量は従来のQRコードと同等ながら、設置スペースに合わせて形状を調整できるため、幅の制約がある場合にも対応可能です。
2022年5月にISO規格に承認されています。
SQRC(Secure QR Code)は、データの一部を暗号化できるセキュリティ機能を持つQRコードです。
SQRCの見た目や機能(誤り訂正機能をはじめ、QRコードが本来持つ機能)はQRコードと同じものを全て有しています。
フレームQRコードは、デザイン性を重視したQRコードで、中央にブランドロゴやイラストを挿入できるのが特徴です。
キャンバス領域の形も自由に変更できます。
より詳細なQRコードの種類や使い分けに関する解説はこちらの記事をご参照ください。
身近なQRコードを見ていただくと、コードの中に三つの目のような模様が見つかります。
それが「切り出しシンボル」というもので「ここにコードがある」という目印になるものです。
位置目印になるものなので、日常生活の中にありふれているものではいけません。
QRコードの開発者は身の回りのチラシや雑誌、段ボールなどの印刷物の絵や図形を調べたそうです。
その結果たどり着いたのが目のような模様で1:1:3:1:1という比率になっています。
方向性は無く360°どこからでも読み取ることができるようになっています。
結論、一度作成したQRコードをそのままに内容は変更することはできません。
QRコードを読み取った際の内容を変更した場合にはQRコード自体を再度作成する必要があります。
後述するQRコード作成オンラインツールのQR TOOLではPNG・SVG・JPEG・WebPに対応しています。
拡張子はそれぞれ特徴がありますが、以下のような使い分けが一般的です。
PNG(Portable Network Graphics)は、一般的に使用される画像形式の一つで、背景透過や高画質な保存が可能です。印刷やデジタル配信のどちらにも対応可能。
用途: 背景を透過したQRコード・SNS投稿・印刷物
SVG(Scalable Vector Graphics)は、ベクター画像形式で、無限に拡大縮小しても画質が劣化しません。一部古いブラウザで非対応の場合も。
用途: 印刷・再加工が必要なデザイン・対応ブラウザでの画像掲載
JPEG(Joint Photographic Experts Group)は、写真や複雑なグラデーションが含まれる画像に最適な形式です。QRコードへの利用用途は限られています。
用途: WEBサイト
WebPは、Googleが開発した次世代画像形式で、高画質と軽量化を両立しています。特にWebでの利用において注目されています。
用途: WEBサイト
さらに詳細のQRコードの拡張子の選び方はこちらをご参照ください。
必要なサイズは作成したバージョンと誤り訂正レベルによって変動します。
また読み取り機器側のカメラなどの性能にも依存するので一概に言い切ることはできません。
例えば、バージョン3・誤り訂正レベルM・プリンターの対応解像度: 350dpiで「https://qr.c-cloud.co.jp/tools」をQRコード化する例にして考えます。
理論的な最小サイズは11.6mm程度必要になります。
小さいと読み取りづらい可能性があるので推奨されるサイズは一辺あたり12mm 〜 15mmぐらいです。
iPhoneの標準カメラで読み取ることができました。
SNS投稿やホームページへの掲載を考えると画像の大きさは一辺あたり150pxでよいでしょう。
Retinaディスプレイ(Apple製品で採用されているディスプレイ)でぼやけたように見えるのが嫌であれば倍の300pxで作成してください。
結論、QRコードの開発者であるデンソーウェーブのサイトによるとQRコードのコード部分の外側には4セル分の余白が必要とされています。
出典: QRコードドットコム
しかし、独自に実験した結果、iPhoneでの読み取りは余白が全く無い場合でも成功しました。
読み取り端末側の進化で実社会ではQRコードの余白についてはルーズでも問題ないことがわかっています。
QRコードは商用利用も可能で、様々な情報をもつことができるので使い方は無限大です。
その中でも身近な利用例をいくつか挙げます。
その他多種多様な利用方法があります。
イベントの主催者の方にはQRコードでのイベント参加受付がおすすめです。
QRコードで受付することによりスムーズな入退場を実現し、参加者に割り当てられるIDやパスワード忘れの手間がなくなります。
QRコードを作成するサービスは様々存在しますがどのような点に気を付けるべきでしょうか。
特に入力内容がサービス運営側に読み取られたりしないか心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時は通信を必要とせず、入力内容をサーバー側に送らないようなサービスがおすすめです。
無料で利用できるブラウザだけで完結するQRコード作成、読み取りができるサイトのおすすめはQR TOOLです。
以下のような特徴があります。
完全無料で利用できるので是非お試しください。
QR WORLD(QRワールド) 編集部