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GoogleスプレッドシートでQRコードを一括作成する方法

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Googleスプレッドシートは、単なる表計算ソフトにとどまらず、様々なデータを効率的に管理・活用できるツールです。「シート上のURLやテキストから簡単にQRコードを作りたい」「大量のデータからQRコードを一括で生成したい」と考えたことはありませんか? この記事では、Googleスプレッドシートを使ってQRコードを作成する主な方法を、用途に応じて具体的な手順や注意点とともに詳しく解説します。

スプレッドシートでQRコードを一括作成するメリット

  • データ管理とQRコード生成を一元化: シート上の情報を直接QRコードにできるため、別ツールを使う手間が省けます。
  • 一括作成が容易: 関数やアドオンを使えば、大量のデータからでも効率的にQRコードを生成できます。
  • 無料で利用可能: Googleアカウントがあれば、基本的な機能は無料で利用できます。
  • 共同編集: チームメンバーとシートを共有し、共同でQRコードを作成・管理できます。

スプレッドシートでQRコードを一括作成する3つの方法

この記事では、3つスプレッドシートでQRコードを一括作成する方法をご紹介します。

  1. 【一番簡単】IMAGE関数とAPIを使用する方法
  2. 【API不要】アドインを使用する方法
  3. 【画像として保存に便利】外部ツール(QR TOOL)を使用する方法
方法
IMAGE関数
アドイン
QR TOOL
セルの値に連動
する
する
しない
画像として保存
セル内に埋め込み
セル内に埋め込み
画像として保存
API利用
必要
不要
不要
インストール
不要
必要
不要

それぞれ詳しい手順やメリット・デメリットを以降のセクションで詳しくご紹介します。

【一番簡単!】IMAGE関数とAPIでQRコードを一括作成する方法

特別なアドオンをインストールしなくても、スプレッドシート標準のIMAGE関数とWeb APIを組み合わせることで、簡単にQRコードを表示できます。

※APIは外部サービスのgoqr.meのAPIを利用する手順です

  1. QRコードにしたいデータを入力: A列(どの列でも問題ありません)にURLやテキストなどのデータを入力します。
  2. 隣のセルに関数を入力: B1セルに以下の関数を入力します。
    1. =IMAGE("https://api.qrserver.com/v1/create-qr-code/?size=150x150&data="&ENCODEURL(A1))
    2. 150x150の部分でQRコードの画像サイズ(ピクセル)を指定できます。
    3. A1の部分をQRコードにしたいデータが含まれるセル番地に変えてください。
    4. ENCODEURL() は、セル内のデータをQRコードに適した形式(URLエンコード)に変換する重要な関数です。日本語を含む場合も正しく処理されます。
  3. 「外部関係者とのデータ送受信...」という警告が出る場合は「アクセスを許可」してください
  4. 一括作成 (オートフィル): B1セルの右下にカーソルを合わせ、十字マーク(フィルハンドル)を表示させたら、そのまま下の行までドラッグします。これでA列のデータに対応したQRコードがB列に一括で生成されます。
  5. QRコードが表示される大きさはセルの大きさによるので必要に応じて行を選択してドラッグし、行の大きさを変更してください

メリット:

  • 特別な準備が不要で最も手軽。
  • オートフィルで一括作成が非常に簡単。

デメリット:

  • インターネット接続が必要(オフラインでは表示されない)。
  • 利用するAPIのサービス継続性に依存する。
  • 細かいデザイン調整は難しい。

[画像: A列にQRコード化したい文字列やURLを入れる]

A列にQRコード化したい文字列やURLを入れる

[画像: B列(QRコードを表示したい列)にIMAGE関数を入れると警告が出る]

B列(QRコードを表示したい列)にIMAGE関数を入れると警告が出る

[画像: 一つ目のQRコードが表示された後、セル右下をドラッグしオートフィル]

一つ目のQRコードが表示された後、セル右下をドラッグしオートフィル

[画像: オートフィルが完了した画面]

オートフィルが完了した画面

[画像: 行を選択しQRコードの大きさを調整]

行を選択しQRコードの大きさを調整

【外部API不要】アドオンでQRコードを作成・一括生成する方法

長期的な利用をお考えの方やQRコードのカスタマイズを求める場合は、Google Workspace Marketplaceで提供されているアドオンを利用するのが便利です。

  1. アドオンを探す: スプレッドシートのメニューから「拡張機能」>「アドオン」>「アドオンを取得」を選択します。
  2. アドオンを検索・インストール: 検索バーに「QR Code」などと入力し、目的に合ったアドオン(例:「QR Code Generator」など)を見つけてインストールします。インストール時にGoogleアカウントでの認証と権限の許可が求められます。
  3. アドオンを起動: メニューの「拡張機能」からインストールしたアドオンを選択して起動します。通常、サイドバーに操作パネルが表示されます。
  4. QRコードを作成・一括生成:
    1. QRコードにしたいセル範囲を選択します。
    2. アドオンの指示に従い、サイズ、色、誤り訂正レベルなどを設定します。

代表的なアドオン:

  • QR Code Generator: シンプルで使いやすいですが、無料版では一度に作成できる数に制限がある場合があります。アドオン情報
  • QR コード 作成: QR コードを一括生成するものや、バーコードを一括生成。アドオン情報

メリット:

  • ロゴの挿入や色の変更など、デザインのカスタマイズ性が高いアドインもある。
  • 誤り訂正レベルなどを細かく設定できる。
  • アドオンによってはオフラインで動作するものもある。

デメリット:

  • アドオンのインストールが必要。
  • 信頼できるアドオンを選ぶ必要がある(権限の確認)。
  • 無料版には機能や作成数に制限がある場合が多い。

【画像として保存に便利】外部ツール(QR TOOL)を使用する方法

ここではスプレッドシートで作成したデータで外部のオンラインツールを使用してQRコードを一括作成する方法をご紹介します。

これまでご紹介したツールとは異なり、QRコードそれぞれを画像ファイルとして保存できるのがメリットです。

  1. A列(A2から下)にQRコード化したい文字列やURL、B列(B2から下)に指定したファイル名(例: qr-1)を入力
  2. ファイル > 「ダウンロード」> 「カンマ区切りの形式(.csv)」をクリック
  3. QR TOOLの複数一括作成ページへアクセス
  4. 「Excel/CSVファイルで指定」> 「ファイルを選択」から先ほどダウンロードしたファイルを選択
  5. 必要に応じてQRコードの誤り訂正レベルやサイズなどを設定
  6. 「QRコード作成を開始」ボタンを押すとQRコードが生成されます
  7. 「一括ダウンロード」ボタンから全てのデータを一括でダウンロードすることができます。

[画像: QRコード化するデータを作成(文字列+ファイル名)]

QRコード化するデータを作成(文字列+ファイル名)

[画像: CSVでダウンロード]

CSVでダウンロード

[画像: QR TOOLで「Excel/CSVファイルで指定」> 「ファイルを選択」から先ほどダウンロードしたファイルを選択]

「Excel/CSVファイルで指定」> 「ファイルを選択」から先ほどダウンロードしたファイルを選択

[画像: オプション設定後、「QRコード作成を開始」ボタンを押す]

オプション設定後、「QRコード作成を開始」ボタンを押す

[画像: 一括生成されたQRコード]

一括生成されたQRコード

メリット:

  • 画像ファイル名を指定してファイルとして保存可能
  • インストール不要
  • 全てブラウザ内で動作するのでセキュリティー上安心(サーバーにQRコード化するデータが送信されない)

デメリット:

  • リアルタイムでセルとの連動はできない
  • 一度CSVでダウンロードが必要

まとめ: スプレッドシートでQRコードを一括作成する方法

Googleスプレッドシートを使えば、目的に応じて様々な方法でQRコードを作成・一括生成できます。

  • 手軽さ重視なら: IMAGE関数 + API
  • カスタマイズや高機能を求めるなら: アドオン
  • QRコードを画像として保存するには: QR TOOL

それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身の用途やスキルに合った方法を選んで、データ管理や業務効率化に役立ててください。

参考記事:

ExcelやスプレッドシートでQRコード・バーコードを一括作成する方法

ExcelでQRコードを簡単に作成する方法3選!

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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。

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