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ExcelでQRコードを簡単に作成する方法3選!【2025年版】

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「Excelに入力したURLリストから、一つずつQRコードを作成するのが面倒…」 「在庫管理やイベント受付で、Excelデータに基づいたQRコードをまとめて作りたい」 「大量のデータに対応するQRコードを一括生成する方法はないの?」 そんな悩みを抱えていませんか? 実は、Excelを使えば、シート上のデータ(URL、テキスト、連絡先など)から直接QRコードを簡単に作成できます。さらに、工夫次第で複数のQRコードを一括で、または効率的に生成することも可能です。 この記事では、ExcelでQRコードを作成する基本的な方法から、複数一括作成のテクニック、メリット、注意点、そして活用事例まで、初心者にも分かりやすく解説します。この記事を読めば、あなたもExcel上で効率的にQRコードを作成・活用できるようになります。 この記事を読むと分かること ・ExcelでQRコードを作成するメリット ・Microsoft BarCode Controlを使った作成方法(推奨) ・アドインを使った簡単なQRコード作成手順 ・オンラインツールを利用する方法とその注意点 ・複数のQRコードを一括・効率的に作成する方法 ・QRコード作成時のポイントと注意点 ・Excel QRコードの具体的な活用シーン

ExcelでQRコードを作成する主な方法

ExcelでQRコードを作成するには、主に以下の方法があります。

  1. Microsoft BarCode Controlを利用する(推奨)
  2. Officeアドインを利用する
  3. オンラインのQRコード生成ツールを利用する

一番手軽でExcelとの連携がスムーズなのは「Microsoft BarCode Control」を利用する方法です。 次の候補は「Officeアドイン」ですがアドインをインストールする必要があります。オンラインツールはExcelとの直接連携はできませんが手軽にQRコードを作成するのにはおすすめです。

それぞれの方法を見ていきましょう。

方法1:Microsoft BarCode Controlを利用する(推奨)

Excelの「開発」タブから「Microsoft BarCode Control」を使ってQRコードを作成する方法をご紹介します。

利用前の注意点:

  • 「開発」タブが表示されていない場合は、[ファイル] > [オプション] > [リボンのユーザー設定] で「開発」にチェックを入れて表示させる必要があります。
  • 全てのExcelバージョンや環境(特にMac版)で利用できるとは限りません。「Microsoft BarCode Control」が無い場合は他の方法を検討してください

開発タブを表示する手順(表示されていない場合):

  1. 「ファイル」タブをクリック
  2. 左端の「オプション」をクリック
  3. 左端のメニュー内の「リボンのユーザー設定」をクリック
  4. 右側の「リボンのユーザー設定」で「メインタブ」を選択
  5. 「開発」にチェックマークを入れて「OK」をクリック
Excelの開発タブを表示する手順

作成手順:

  1. 「開発」タブをクリック
  2. 「挿入」グループのドロップダウン
  3. 「ActiveXコントロール」の中にある「コントロールの選択」(または工具のアイコン)をクリックします。
  4. 「コントロールの選択」ダイアログが表示されたら、「Microsoft BarCode Control 16.0」(バージョン番号は異なる場合があります)を選択し、「OK」をクリックします。
  5. マウスポインタが十字になるので、シート上で「Shift」キーを押しながらドラッグしてコントロールを配置します。初期状態ではバーコードが表示されます。
  6. 表示されたバーコードを右クリック>「Microsoft Barcode Control 16.0オブジェクト」>「プロパティ」を選択
  7. スタイルで「11-QRコード」を選択
  8. 表示されたQRコードを右クリック >「プロパティ」をクリック
  9. QRコードの内容(URLなど)を指定
    1. セルの値で指定「Linked Cell」でセルを指定します。ここでセルを指定すると以後セルの値によって自動でQRコードが変更されます。(例ではF4を指定)
    2. 「Value」に直接値を入力することもできます

[Microsoft Barcode Control 16.0の手順1]

Microsoft Barcode Control 16.0の手順1

[Microsoft Barcode Control 16.0の手順2]

Microsoft Barcode Control 16.0の手順2

方法2:Officeアドイン「QR4Office」を利用する

「QR4Office」は、無料のOfficeアドインで、ExcelやWord、PowerPoint内で簡単にQRコードを生成できます。

アドインのインストール方法

  1. Excelを開き、「挿入」もしくは「開発」タブをクリックします。
  2. リボンの中にある「アドイン」グループの「アドインを入手」をクリックします。(バージョンによっては「アドイン」「個人用アドイン」や「ストア」という名称の場合もあります。)
  3. Officeアドインのストアが開くので、検索ボックスに「QR4Office」と入力して検索します。
  4. 「QR4Office」を追加、ライセンス条項とプライバシーポリシーを確認し、「続行」をクリックします。
  5. インストールが完了すると、Excelの右側に「QR4Office」の作業ウィンドウが表示されます。表示されない場合は、「挿入」もしくは「開発」タブの「個人用アドイン」「アドイン」から「QR4Office」を選択してください。
QR4Office導入手順

QRコードの作成手順

  1. QRコード化したいデータを選択
    1. URL/テキスト直接入力: QR4Office作業ウィンドウ上部のプルダウンで「http://」や「https://」、「custom」などを選択し、下のテキストボックスに直接URLや文字を入力します。
    2. セル参照: QRコードにしたいデータが入力されているセルを選択します。QR4Office作業ウィンドウのテキストボックス右側にある「←」のようなボタン(Select cell value)をクリックすると、選択中のセルの内容が自動で入力されます。
  2. オプション設定(任意):
    1. Color: QRコードの色を変更できます。
    2. Background: 背景色を変更できます。
    3. Size: スライダーを動かしてQRコードのサイズを調整します。
    4. Error Correction: 誤り訂正レベルを選択します。通常は「Medium (M)」または「Quartile (Q)」で十分ですが、汚れやすい環境で使う場合は「High (H)」にすると読み取り精度が上がります(コードは複雑になります)。
  3. QRコードの挿入: 設定が完了したら、「Insert」ボタンをクリックします。選択中のセル付近にQRコード画像が挿入されます。
  4. 位置調整: 挿入されたQRコードは画像オブジェクトなので、ドラッグして好きな位置に移動できます。
QR4Office利用手順

方法3:オンラインのQRコード生成ツールを利用する

WebブラウザでアクセスできるオンラインのQRコード生成ツールを利用する方法です。多くの無料ツールが存在し、インストール不要ですぐに利用できます

QRコードの作成手順

  1. 無料のオンラインツールへアクセス
  2. QRコード化したい文字を入力
  3. 「保存」ボタンから画像をダウンロード

以上のように少ないステップで簡単にQRコードを作成することができます。

手軽に少数のQRコードを作成したい場合や高度なカスタマイズをしたい場合にはオンラインツールがおすすめです。

各ツールの特徴比較

ここまで紹介した3つのツールの比較表です。

項目
Microsoft BarCode Control
QR4Office
オンラインツール
費用
無料
無料
無料
設定の手間
連続作成
セルに連動
×
×
カスタマイズ性
公式
×

このようにそれぞれ特徴がありますので、用途に合わせてツールを選択してください。

ExcelでQRコードを複数一括作成する方法

ここではExcelのデータを活用してQRコードを一括で作成する方法をご紹介します。

ExcelでQRコードを複数一括作成する手順

  1. オンラインでQR TOOLの複数一括作成ツールへアクセス
  2. 「Excel/CSVファイルで指定」からファイルを選択
  3. オプションで画像のサイズや種別を選択
  4. 「QRコード作成を開始」をクリックし作成
  5. 「一括ダウンロード」ボタンからzipファイルでダウンロード可能です
QR TOOLの一括作成機能

QR TOOLでQRコードを複数一括作成するメリット

  • 無料・登録不要・商用利用可能
  • 表をコピー&ペーストするだけで入力することも可能
  • QRコード化する内容とともに画像データのファイル名も指定可能
  • ブラウザ上のみでQRコードが作成され、サーバーにデータを送信しないためセキュリティ上安心です
  • 日本企業が運営しているサービスで安心

参考記事: ExcelやスプレッドシートでQRコード・バーコードを一括作成する方法

ExcelでQRコードを作成するメリット

QRコード作成ツールはWeb上にも多数存在しますが、Excelで作成することには大きなメリットがあります。

  1. データ連携が容易: Excelシート上のデータ(URL、商品コード、社員番号など)を直接QRコードに変換できます。
  2. 情報の一元管理: QRコードとその元データをExcelファイル内でまとめて管理できます。情報の散逸を防ぎ、管理がしやすくなります。
  3. オフラインでの作業: アドインやBarCode Controlを使えば、インターネット接続がない環境でもQRコードを作成できます

ExcelでQRコードを作成する際のポイント・注意点

ExcelでQRコードを作成・利用する際には、以下のような点に注意しましょう。

  • 必ず読み取りテストを行う: 作成したQRコードは、必ずスマートフォンなどの読み取りアプリで正しく読み取れるかテストしましょう。特に、色を変えたりサイズを小さくしすぎたりすると、読み取り精度が落ちることがあります。
  • 適切なサイズで作成する: QRコードは小さすぎると読み取れません。印刷する場合は、最低でも1.5cm四方以上のサイズを確保するのがおすすめです。
  • 余白(マージン)を確保する: QRコードの周囲には、十分な余白(クワイエットゾーン)が必要です。他の図形や文字が近すぎると読み取れない原因になります。QR4Officeや多くのオンラインツールでは適切な余白が自動で付加されます。BarCode Controlの場合は、コントロールのサイズに余裕を持たせましょう。
  • 誤り訂正レベルを考慮する: 汚れや破損が想定される環境で使用する場合は、誤り訂正レベルを高く設定(例: H)することを検討してください。ただし、レベルを上げるとコードのドットが細かくなります。
  • 情報量に注意: QRコードに入れられる情報量には限りがあります。長すぎるURLやテキストは、コードが複雑になり読み取りにくくなる可能性があります。必要に応じて短縮URLサービスなどを利用しましょう。

Excel上でのQRコードの活用例

Excelで作成したQRコードは、様々な業務で活用できます。

  • 在庫管理: 商品コードや管理番号をQRコード化し、棚や商品に貼り付け。スマホで読み取るだけで在庫情報をExcelデータと照合。
  • 備品管理: 備品リストの管理番号をQRコード化し、備品本体に貼付。貸出管理や棚卸しを効率化。
  • イベント受付: 参加者リストのIDや氏名をQRコード化し、参加証に印刷。当日の受付業務をスムーズに。
  • 名刺管理: 氏名、会社名、電話番号、メールアドレスなどの情報(vCard形式)をQRコード化。相手に簡単に連絡先を登録してもらう。
  • Webサイト誘導: 商品カタログやチラシに、WebサイトURLのQRコードを掲載。
  • アンケート: アンケートフォームのURLをQRコード化し、配布資料に印刷。

まとめ: ExcelでQRコードを作成して業務効率化

Excelを使えば、アドインや組み込みコントロール、あるいは外部ツールとの連携により、QRコードを効率的に作成できます。特に、リストデータに基づいて複数のQRコードを作成したい場合に便利です。

  • Microsoft BarCode Controlは、標準機能で作成できるツールですが、複数作成は非効率です。
  • 「QR4Office」アドインはインストールが必要ですが複数のQRコードを比較的、効率的に生成できます。
  • オンラインツールは手軽でカスタマイズ性があるものの、Excelへの再配置が必要な場合は手間がかかります。
  • 複数一括作成する場合にはQR TOOLが便利です。

ぜひこの記事を参考に、ご自身のスキルや目的に合った方法でExcelでのQRコード作成・一括作成に挑戦し、日々の業務改善に役立ててください。


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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。

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