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近年、多くのスマートフォンには標準でQRコードの読み取り機能が搭載されています。
特にiPhoneではカメラアプリを起動するだけでQRコードをスキャンでき、AndroidでもGoogleレンズや標準カメラアプリで簡単に読み取ることが可能です。
そのため、名刺にQRコードを掲載することで、誰でもスムーズに情報を取得できる環境が整ってきています。
従来の名刺では、連絡先や会社情報を手入力する必要がありました。
しかし、QRコードを活用すれば、スマホでスキャンするだけで簡単に必要な情報を登録できます。
手入力の手間が省けることで、名刺交換相手へのホスピタリティにもつながり、名刺交換後のフォローアップもスムーズに行えます。
また初対面の相手へ連絡先の登録方法を促すことで、本題への導入(アイスブレイク)にもなります。
手入力では、名前や電話番号、メールアドレスの入力ミスが発生することもあります。
特に英数字が含まれるメールアドレスやSNSのアカウント名は間違いやすいため、QRコードを活用することでミスを減らし、確実に正しい情報を伝えられます。
QRコードをスキャンするだけで、相手のスマートフォンのアドレス帳に直接連絡先を登録できる「vCard形式のQRコード」は特におすすめです。
vCardとはVirtual Contact Fileとも呼ばれ1995年米国の大手IT企業コンソーシアムにより提唱された規格です。名前と住所のほかに電話番号、電子メールアドレス、URLなど多くの情報を含めることができます。
名刺交換後、すぐに電話やメールでの連絡が可能になるため、ビジネスのスピード感を高めることができます。
vCard形式のQRコードは、iPhoneやAndroid、多くのメールクライアントでも共通して使用できるフォーマットです。
そのため、環境に依存せず、誰でも簡単に連絡先を登録できます。
vCard形式のQRコードは以下の手順で作成することができます。
「VCFファイルをダウンロード」をクリックするとメール添付できるvcfファイルをダウンロードすることもできます。
多くの情報を一括で登録できるvCard形式のQRコードですが、反面QRコードのバージョン(セル数)が大きくなるという側面があります。
セル数が多くなると印刷すべきサイズが大きくなり、また読み取り制度も悪化します。QRコードのサイズは後述するセクションをご参照ください。
また必要な情報のみ入力してQRコードのバージョンを極力抑えるようにしてください。
例えばFAXをほぼ使用しないのであればvCardのQRコードには含めない方が良いです。
[vCardを含んだQRコード例]
名刺へQRコードを載せることを考える際に一番に考える選択肢ではないでしょうか。
企業や個人事業主にとって、自社のホームページや担当している商品の詳細ページを名刺に掲載することは非常に有効です。
名刺のスペースには限りがあるため、QRコードを活用することで、詳細な情報を手軽に相手に届けることができます。
URLをQRコード化する方法はシンプルで、以下のサイトを利用すると簡単に作成できます。
以上の手順で簡単にQRコードを作成することができます。
またページ内のオプションを選択し、QRコードの中央部分に会社ロゴを入れたりドットの形状などおしゃれなQRコードを作成することも可能です。
[作成したホームページURLのQRコード例]
QRコードを読み取り、メール・ショートメッセージ(SMS)・電話を起動させることができます。
特にいずれか一つの方法で連絡を取ることが多い方にはこちらもおすすめです。
メールを起動するQRコードを作成する方法をご紹介します。
ご紹介するQR TOOLを利用すれば長文の本文をデフォルトで含ませることもできます。
[作成したメール起動QRコード例]
※ダミー情報なのでメールは送信しないでください
前述のメール起動用QRコードのショートメッセージ(SMS)版です。
[作成したSMS起動QRコード例]
※ダミー情報なのでメールは送信しないでください
最後に電話を起動するQRコードを作成する方法をご紹介します。QRコードを読み取り電話をかけることができます。かけ間違い防止などの効果があります。
[作成した電話起動QRコード例]
※ダミー情報なので電話はかけないでください
企業や担当者でSNSを運用されている方にはSNSアカウントにリンクするQRコードを作成するのもおすすめです。
SNS運用が活発な昨今、フォロワー増加、アカウントのPRの機会損失をしないようにご活用ください。
以下の手順でSNS・チャットアプリ用のQRコードを作成することができます。
Instagram(インスタグラム)専用QRコード作成ツール
各ページの入力欄にアカウントIDやURLを入力するとアイコン付きQRコードが自動で作成されます。
QRコード下部の「保存」ボタンより画像をダウンロードすることが可能です。
ここまで見てきたように場合によっては名刺複数のQRコードやURLを載せたい場合があります。一方名刺の面積は有限で複数のQRコードを載せると詰まりすぎた印象になることも。
そんな時に便利なのが複数URLをまとめることができるQRコードです。
以下手順で複数のURLをまとめたQRコードを作成できます。
以上の手順で名刺の面積を節約するための複数URLをまとめたQRコードを作成することができます。
[今回作成した複数URLのQRコード]
最後におすすめするのが複数のSNSアカウントをまとめるQRコードです。
例えば名刺に載せたいSNSがInstagram・X(旧ツイッター)・YouTubeなど複数ある場合、それぞれのSNSごとにQRコードを載せていては面積がかなり取られてしまいます。
そんな時にQR TOOLの複数SNSアカウントをまとめるQRコードがおすすめです。
例:
以下手順で複数のSNSアカウントを一つにまとめたQRコードを作成できます。
以上の手順で名刺の面積を節約するための複数SNSをまとめたQRコードを作成することができます。
名刺にQRコードを載せる際には以下のような点にご注意ください。
小さすぎると読み取りづらくなるため、適切なサイズを確保しましょう。
QRコードを印刷物に使用する場合はQRコードの1セル(黒または白のマス) = 0.4mm以上を目安にしてください。
作成したQRコードのセル数は以下の方法で確認可能です。
[バージョン一覧]
最終的に0.4mm×[セル数]で必要な大きさを算出することができます。
QRコードは仕様上基本的には白地に黒100%のコード部分と決まっています。一方、名刺に掲載する場合に読み取りが想定されるスマートフォンは性能が高いので色を変えても大丈夫な場合があります。
実際に過去iPhoneを使用して薄いQRコードの実験をしましたがかなり幅広く読み取ることができました。
背景とコード部分が似た色にしすぎない、またQRコード作成後に実際に読み取ってみることによりリスクを減らすことができます。
QRコードの本来の仕様上はQRコードの上に画像を載せることはできません。しかし身の回りのQRコードを見てもアイコンが含まれているQRコードが多いかと思います。
これはQRコード自体の持つ誤り訂正機能によって実現されています。
誤り訂正レベルはL・M・Q・Hの4段階ですが7%~30%QRコードが欠損しても正常に読み取ることができるようにするための機能です。
QRコード作成時に任意に設定することが可能です。
「H」の場合30%となっていますが、あくまで最大であることに注意が必要です。
その他QRコード入り名刺を作成する際のポイントについてはこちらの記事で解説しています。
名刺にQRコードを掲載することで、情報の共有がスムーズになり、ビジネスの効率が向上します。
適切なQRコードを活用し、相手にとって便利な名刺を作成しましょう。
QR WORLD(QRワールド) 編集部