名刺にQRコードを載せるとダサイのか？デザインのポイントを解説

名刺にQRコードを載せることは、紙からデジタルへのスムーズな誘導を実現するための有効な手段です。

QRコードを活用することで、名刺を受け取った相手は、スマートフォンで簡単にあなたのSNSアカウント、ホームページ、連絡先、またはメールフォームへアクセスすることができます。

具体的には以下のような場面で活用できます。

SNS（Instagram、X（Twitter）、TikTok、LINEなど）

SNSは現代のコミュニケーションツールとして欠かせない存在です。

名刺にSNSのQRコードを掲載することで、フォローや友達申請のハードルを下げ、ビジネス上のネットワーキングを促進します。

例えば、InstagramやTikTokなどのビジュアルコンテンツを中心としたSNSの場合、あなたの作品やブランドの雰囲気を短時間で伝えることができ、相手の興味を引く効果が期待できます。

InstagramのQRコード / X（旧Twitter）のQRコード / TikTokのQRコード / LINEのQRコード

ホームページ・サイトのQRコード

ホームページや企業サイトへのリンクをQRコードにすることで、名刺を受け取った相手が詳細な情報やサービス内容をすぐにチェックできるようになります。

デジタル上で提供する情報が充実している場合、名刺という紙媒体からオンラインへとスムーズに誘導できるのは大きなメリットです。特に、デザインやコンテンツのブラッシュアップが進んでいる現代において、ホームページのQRコードはあなたのブランドストーリーを伝える重要な窓口となります。

ホームページ（WEBサイト）のQRコードを作成する方法

連絡先登録用（vCard）のQRコード

vCard対応のQRコードを活用すると、名刺に記載される従来の電話番号やメールアドレスといった情報だけでなく、住所や役職、所属企業などの詳細情報を一括して登録できるため、受け取る側の手間が大幅に軽減されます。

スマートフォンに読み込ませるだけで、情報が自動的に連絡先に追加されるため、初対面のビジネスシーンでもスムーズなコミュニケーションが実現します。

連絡先用QRコードとは？

メール送信用QRコード

メール送信用のQRコードは、受け取り側がメールアプリを立ち上げ、あらかじめ設定された件名や本文が自動入力された状態で新規メールを作成できる仕組みです。

これにより、問い合わせやフィードバック、さらにはビジネスの提案など、迅速なメールコミュニケーションが促進されるとともに、名刺が単なる情報ツール以上の役割を果たすことができます。

QRコードで件名・本文を含めたメールを起動する方法

結論：ダサくありません

実際には適切にデザインされたQRコード付きの名刺は、むしろ先進性やホスピタリティを象徴するものです。

デザイン面だけを取ると名刺にはQRコードを入れない方がデザインはすっきりするでしょう。

ただしQRコードにはそのデメリット以上の利便性があるので、デザインだけをとってダサいものとは言えません。

却って名刺にQRコードを取り入れることで、あなたがデジタル時代に対応したスマートなビジネスパーソンであることを示すことができ、相手に対する配慮や利便性の向上につながります。

名刺の交換相手へのホスピタリティ

QRコードは、受け取る側がすぐに情報にアクセスできるという点で、非常に便利なツールです。

例えば、名刺交換後に再度連絡先を入力する手間や、WebサイトのURLを覚えておく必要がなくなるため、相手にとって非常にホスピタリティに溢れた印象を与えます。

ビジネスシーンにおいては、相手の手間を省き、スムーズなコミュニケーションを促すことで先進性をアピールできます。

デザインやQRコードの活用には注意が必要

ただし、QRコードを単に必要な数だけ配置するだけでは、逆にデザインの乱れや情報の過剰提示といった問題が生じる可能性もあります。

次のセクションでは、名刺のQRコードが「ダサく」なる具体的な例と、その改善ポイントについて詳しく解説します。

名刺にQRコードを配置する際、以下の点に注意することで、洗練された印象を維持しながら、機能性を最大限に引き出すことができます。

名刺がダサくなる理由には下記のようなものが挙げられます。

• 色を多く使いすぎている
• 情報を詰め込みすぎている
• サイズが大きすぎる（もしくは小さすぎる）
• QRコードがぼやけている（画像データが小さい）
• QRコードが読み取れない

それぞれについて順に解説します。

1. 色を多く使いすぎている

過剰なカラーリングは、名刺全体のバランスを崩す原因となります。

公式アプリのデザインだけに頼らない

公式のアプリで出力できるQRコードはそのそれぞれのサービスのブランドカラーを全面に押し出していることが多いです。

それゆえに公式のQRコードを複数使用する場合は色味が多くなりすぎることもあるので注意が必要です。

統一感のあるデザインを心がける

名刺全体のデザインとの調和を図り、あまりにも多彩な色を使用しないようにすることで、プロフェッショナルな印象を損なわない工夫が必要です。

そのためにはオンラインツールなどでQRコードを作り直すことも良いでしょう。

2. QRコードや情報が多すぎる

名刺を制作する際に余白があるとついつい情報を追加したくなります。

しかし情報を盛り込みすぎると、QRコードそのものや名刺全体がごちゃごちゃとした印象になってしまいます。

名刺に載せるQRコードは一つにまとめることをお勧めします。

複数のURLリンクはまとめる

複数の情報を一つのQRコードに集約するサービスを活用することで、名刺のスペースを有効に使い、情報の過剰提示を防ぐことができます。

SNSアカウント用QRコードもまとめる

複数のSNSアカウントがある場合も、一つのリンクでまとめる専用ツールを利用すると、デザインがシンプルになり、受け取る側も必要な情報にアクセスしやすくなります。

（参考：SNSリンクまとめツール）

3. サイズが大きすぎる（または小さすぎる）

QRコードの大きさは、読み取りやすさと名刺全体のデザインバランスを左右します。

大き過ぎず小さ過ぎず、適切なサイズを選ぶ

QRコードが名刺のデザインのアクセントになる一方、目立ちすぎると全体のバランスが崩れ、逆に小さすぎると読み取りにくくなります。

実際の使用環境を考慮し、適切なサイズで配置することが重要です。

一般的な名刺の大きさは4号名刺（w91mm, h55mm）ですが、このサイズの名刺に載せるQRコードのおすすめのサイズは15mm-17mm程度です。

もちろんデザインやQRコードのバージョンによって適切な必要なサイズは異なりますので気になる方は以下の記事も参考にしてみてください。

QRコードを印刷する際の大きさは？読み取り推奨・最小サイズを解説

4. QRコード部分をぼやけさせない

印刷時の解像度やファイル形式が原因で、QRコード部分がぼやけてしまうと、読み取りエラーの原因となります。

拡大できるSVG形式の利用

ベクター画像形式（SVG）を使用することで、拡大しても画質が劣化せず、鮮明な状態を保つことができます。

これにより、どのようなサイズに印刷しても、安定した読み取り性能が確保されます。

QRコードはSVGで作成すべき？用途別のおすすめ拡張子を解説

5. QRコードが読み取りづらい

最も避けたいのは、QRコードが読み取れずに機能しなくなることです。

読み取りエラーは、名刺を受け取った相手にストレスを与え、信頼性を損ねる原因となります。

コントラストを確保する

QRコードと背景の色のコントラストが低いと、スキャン時に正確に読み取ることができなくなります。基本的には、背景が明るく、QRコード自体が暗い配色が望ましいです。

QRコードの色について、背景との関係性などを解説

光沢の少ない紙を使用する

印刷用の紙が光沢すぎると、反射によりQRコードが見えにくくなることがあります。マットな質感の紙を選ぶことで、安定した読み取り性能を確保できます。

名刺にQRコードを取り入れることで、従来の情報伝達手段にデジタルの要素を融合させ、最新のビジネスシーンに対応したスマートなツールとなります。

QRコードの役割を明確にする

SNS、ホームページ、vCard、メール送信用など、用途に応じたQRコードを使い分け、受け取る側にとって分かりやすく便利な情報提供を行いましょう。

デザインの調和とバランス

カラーリング、配置、サイズ、そして印刷品質に注意することで、QRコードが名刺全体のデザインを引き立てるアクセントとして機能します。

情報の整理と統合

複数のリンクやSNS情報は、一つのQRコードにまとめる工夫を取り入れることで、シンプルで洗練された名刺に仕上げることができます。

最終的には、名刺はあなたの第一印象を左右する重要なツールです。QRコードを上手に活用することで、相手へのホスピタリティや先進性をアピールし、スムーズなコミュニケーションのきっかけを作ることができます。

これらのポイントを押さえたデザインで、ダサさを感じさせない、洗練されたQRコード名刺を実現しましょう。