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WordでQRコードを作成・挿入する方法!アドイン活用術も紹介

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Microsoft Word(ワード)で資料を作成する際、「このWebサイトも見てほしい」「アンケートにここから回答してほしい」といった場面はありませんか?そんな時に便利なのがQRコードです。Word文書にQRコードを埋め込むことで、読み手がスマートフォンを使って簡単に情報にアクセスできるようになります。 この記事では、WordでQRコードを作成し、文書内に挿入する具体的な方法を分かりやすく解説します。Wordの標準機能、便利なアドイン、外部ツールの活用法まで、あなたの目的に合った方法がきっと見つかります。

WordでQRコードを扱う主な方法

残念ながら、Wordの標準機能だけで直接QRコードを作成する機能は限定的です。しかしいくつか方法があるので順にご紹介します。

  1. Wordアドインを利用する: Word内で効率的にQRコードを作成したい場合
  2. 標準搭載のMicrosoft BarCode Control16.0を利用する: 公式ツールを使用したい場合
  3. 外部ツールで作成したQRコード画像を挿入する: 手軽さ設定不要、複数作成対応

それぞれの方法には特徴があるので用途に応じて選択してください。

項目
Wordアドイン
BarCode Control
外部ツール
設定の手間
公式
-
対応ソフト
QRコードのカスタマイズ性
複数作成

それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。

方法1:Wordアドイン「QR4Office」を使ってQRコードを挿入する

Wordには「アドイン」と呼ばれる拡張機能を追加できます。

QRコード作成用のアドインを使えば、Word内で手軽にQRコードを作成・挿入できます。

ここでは、無料で利用できる人気のアドイン「QR4Office」を使った手順を紹介します。

【事前準備】開発タブを表示する

Wordに開発タブがない場合は以下の手順で表示する設定をしてください。

  1. 「ファイル」タブをクリック
  2. 左端の「オプション」をクリック
  3. 左端のメニュー内の「リボンのユーザー設定」をクリック
  4. 右側の「リボンのユーザー設定」で「メインタブ」を選択
  5. 「開発」にチェックマークを入れて「OK」をクリック
開発タブの表示方法1
開発タブの表示方法2

STEP1 アドインのインストール

  1. Wordを開き、「開発」もしくは「挿入」タブをクリックします。(バージョンによる)
  2. 「アドイン」グループにある「アドイン」もしくは「アドインを入手」をクリックします。
  3. 「個人用アドイン」と「ストア」が選択できますが「ストア」を選択(二度目からは「個人用アドイン」からアクセス)
  4. Officeアドインのストアが表示されるので、検索ボックスに「qr」と入力して検索します。
  5. 「QR4Office」が見つかったら、「追加」ボタンをクリックし、画面の指示に従ってインストールを完了します。
アドインのインストール方法その1
アドインのインストール方法その2

STEP2 QRコードの作成と挿入

  1. インストールが完了すると、「QR4Office」のパネルが表示されるようになります。
  2. 上部のドロップダウンリストから、QRコードにしたい情報の種類(URL、電話番号、メールアドレス、カスタムテキストなど)を選択します。(例: WebサイトのURLなら「http://」または「https://」を選択し、下のボックスにURLを入力します。)
  3. QRコードの色やサイズ、エラー訂正レベル(通常はデフォルトのままでOK)を調整できます。
  4. プレビューでQRコードを確認し、問題なければ「Insert」ボタンをクリックします。
QRコードの作成・挿入方法

メリット:

  • Word内で完結するため手軽。
  • URLやテキストなど、様々な種類のQRコードを簡単に作成できる。

デメリット:

  • アドインのインストールが必要。(設定に多少の手間がかかる)
  • インターネット接続が必要な場合がある。

方法2:標準のMicrosoft BarCode Control16.0を利用する

この方法はOfficeソフトに標準の機能の「Microsoft BarCode Control 16.0」が必要となります。Excel/Wordで共通で利用できる方法です。

Microsoft BarCode Controlのバージョン16.0が無い場合はこの方法は利用できません。Office2016以上で利用できる可能性が高いです。

【事前準備】開発タブを表示する

方法1と同様に「開発」タブを利用しますので表示されていない場合は前述の方法で表示するようにしてください。

QRコードを作成する手順

  1. 「開発」タブをクリック
  2. 「挿入」グループのドロップダウン
  3. 「ActiveXコントロール」の中にある「コントロールの選択」(または工具のアイコン)をクリックします。
  4. 「コントロールの選択」ダイアログが表示されたら、「Microsoft BarCode Control 16.0」(バージョン番号は異なる場合があります)を選択し、「OK」をクリックします。
  5. マウスポインタが十字になるので、「Shift」キーを押しながらドラッグしてコントロールを配置します。初期状態ではバーコードが表示されます。
  6. 表示されたバーコードを右クリック>「Microsoft Barcode Control 16.0オブジェクト」>「プロパティ」を選択
  7. スタイルで「11-QRコード」を選択
  8. 表示されたQRコードを右クリック >「プロパティ」をクリック
  9. QRコードの内容(URLなど)を指定
    1. セルの値で指定「Linked Cell」でセルを指定します。ここでセルを指定すると以後セルの値によって自動でQRコードが変更されます。(例ではF4を指定)
    2. 「Value」に直接値を入力することもできます

※画像はExcelですがWordでも同様の方法です。

Microsoft Barcode Control 16.0の利用方法1
Microsoft Barcode Control 16.0の利用方法2

方法3:外部ツールでQRコードを作成し、Wordに画像として挿入する

インターネット上には、無料で利用できるQRコード作成サイトがたくさんあります。これらのサイトでQRコードを作成し、画像ファイルとしてダウンロードした後、Wordに挿入する方法です。

1. 外部ツールでQRコードを作成・ダウンロード

ここでは無料の日本のQRコード作成ツールの「QR TOOL」を使用した方法をご紹介します。

  1. QR TOOLのQRコード作成機能へアクセス
  2. QRコード化する内容を入力
  3. 必要に応じて誤り訂正機能や色を設定(そのままでもOK)
  4. 「保存」から画像をダウンロード
QR TOOLの作成画面

2. Wordに画像を挿入

  • Word文書を開き、QRコードを挿入したい場所にカーソルを合わせます。
  • 「挿入」タブをクリックし、「画像」グループにある「画像」をクリックします。
  • 「このデバイス」を選択し、先ほどダウンロードしたQRコードの画像ファイルを選んで「挿入」ボタンをクリックします。
  • 文書内にQRコードが挿入されます。必要に応じてサイズや位置を調整してください。

メリット:

  • 設定不要で即利用可能
  • デザイン性の高いQRコードを作成できる場合がある。
  • アドインをインストールする必要がなく手軽に利用可能
  • 複数一括で作成することも可能

ExcelやスプレッドシートでQRコード・バーコードを一括作成する方法

デメリット:

  • Wordと外部ツールを行き来する手間がかかる。
  • オンラインツールなのでインターネット接続が必要

その他、複数リンクを一つのQRコードにまとめたりQRコードの読み取りテストを行うこともできます。

【応用編】Word文書そのものをQRコードにするには?

「Wordファイルそのもの」を直接QRコードに埋め込むことはできません。なぜならQRコードはURLなど少量のデータを格納するための規格であるからです。

代わりに、Wordファイルをオンラインストレージ(OneDrive, Google Drive, Dropboxなど)にアップロードし、そのファイルへの共有リンクをQRコードにするのが現実的な方法です。

  1. WordファイルをOneDriveなどのオンラインストレージに保存します。
  2. オンラインストレージ上で、そのファイルに対する共有リンク(URL)を作成します。(アクセス権限の設定に注意してください)
  3. 上記で解説した「方法1(アドイン)」または「方法2(外部ツール)」を使って、取得した共有リンクのURLからQRコードを作成します。
  4. 作成したQRコードを、案内状など別のWord文書や印刷物に挿入します。

これにより、QRコードを読み取った人は、オンライン上のWordファイルにアクセスできるようになります。

下記の記事のPDFのQRコード化と同様の方法でQRコード化することができますのでよろしければ確認してみてください。

参考記事: PDFをQRコードに!具体的な作成手順を解説【ツール4選】

まとめ: Word内にQRコードを作成・挿入する方法

Word文書にQRコードを挿入するには、以下の方法が有効です。

  • 手軽さ重視なら: Wordアドイン「QR4Office」などを利用する。
  • 標準機能を利用したい場合: Microsoft Barcode Control 16.0を利用する
  • デザイン性や他のツールとの連携を考えるなら: 外部のQRコード作成サイトを利用し、画像として挿入する。

また、Wordファイル自体を共有したい場合は、オンラインストレージの共有リンクをQRコードにするのがおすすめです。

目的に合わせて最適な方法を選び、Word文書をもっと便利に活用しましょう。ぜひ、この記事を参考にQRコードの作成・挿入を試してみてください。


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QR WORLD(QRワールド) 編集部

QRコード・バーコードの生成・読み取りシステムを開発してきた経験からお役立ち情報を発信しています。

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